医療機関向けスマート通信システムを手掛ける山東亜華電子(301337深セン)が5月26日深セン証券取引所の創業板に新規上場した。公開価格32.60元に対し、初値は68.71%高い55.00元だった。終値は同55.83%高の50.80元だった。
  
 同社は1998年設立の民営企業で、2016年に株式会社化した。音声・動画通信、電力線搬送通信(PLC)、IoT、5Gなどの情報技術を通じて、医師、看護師、患者間のコミュニケーション向上を図る医療機関向けスマート通信インタラクションシステムの研究開発、生産、販売を主業務とする。北京協和医院、中国人民解放軍総医院、四川大学華西医院、山東大学斉魯医院など著名病院を始めとする9500カ所の病院で製品やサービスを提供しており、市場シェアは業界上位に位置する。
 
 22年12月期の売上高は3億5264万元(前期比22.65%増)、純利益は7905万元(同8.70%増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が5100万〜5600万元(前年同期比1.67〜11.64%増)、純利益は410万〜460万元(同32.73〜48.92%増)。

 新規上場に伴い調達予定の3億1884万元(約63億円)は、約48%の1億5282万元をスマート医療情報プラットフォームアップグレード・産業化プロジェクトに、約25%の7867万元を研究開発センター建設プロジェクトに、約15%の4735万元をマーケティング網建設プロジェクトに、約13%の4000万元を流動資金の補充に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】医療機関スマート通信システムの山東亜華電子、初値は公開価格を68.71%上回る55元