56歳になっても現役にこだわり続ける三浦。そんな日本サッカー界の伝説に対する厳しい声が飛んだ。(C)Getty Images

 日本のレジェンドに対する評価に異論が噴出した。

 物議を醸すキッカケとなったのは、現地5月28日に行なわれたポルトガル2部最終節のレイションイスSC戦だ。この試合でオリベイレンセに所属する元日本代表FWの三浦知良は64分から途中出場。リーグの最年長出場記録を更新し、チームが4-3と勝利した一戦でマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に輝いたのだが、これに敵将が異を唱えたのである。

【画像】ポルトガル2部で奮闘! MOMに選出されて笑顔の三浦知良

 今年2月に横浜FCからの期限付き移籍という形でオリベイレンセに加入した三浦。56歳にして1999年以来(クロアチアのディナモ・ザグレブに所属)23年半ぶりの欧州挑戦は小さくない話題を提供するとともに、一部で、とりわけヨーロッパにおいて“色物”としての見方も強まったのは事実だ。

 そうしたなかでのMOM選出だった。三浦本人は「この賞は自分ではなくチームのものだと思っています。僕はゴールできなかったけれど、チームのために受賞した。チームメイトと監督の助けがなかったら、僕はここにいない。みんなには感謝しかない」と謙遜したが、レイションイスSCを率いるヴィトールマルティンス監督は「理解ができない」と嘆きの声を上げた。

「7ゴールも生まれた試合で、どうしてミウラにMOMを与えるのかが私には理解ができないよ」

 そう訴える36歳の青年指揮官は「理解できない」とするワケをポルトガル・メディア『zerozero』に語っている。

「今日のパフォーマンスの彼に、あの賞を与えるのは我々に対する侮辱であり、私はとても不愉快に思う。こんな選び方はいけないよ! そうじゃないと、フットボールサーカスになってしまう」

 試合は開始2分でレイションイスSCが先制するも、オリベイレンセが前半のうちに4点を奪取して逆転。しかし、後半にレイショエスが2点を決めて追いすがるという白熱の展開だった。そのなかでピッチにこそ立ったが、決定的な役割を担えなかった三浦にMOMが与えられたという事実に、選出が試合内容に反映したものではないとマルティンス監督は苛立ったのだ。

 試合後には「できれば60歳までプレーしたい」と語った三浦。はたして、日本サッカー界のキングは、どこまで現役を続けるのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「理解ができない!」三浦知良のMOM選出に敵将が苛立つ 「我々に対する侮辱で、不愉快」と批判した理由とは