紺野彩夏が主演を務めるドラマ「サブスク彼女」(毎週日曜深夜0:55~/ABCテレビDMM TV独占配信)の第4話が5月28日に放送・配信スタート。お互いを思っているのに純粋なカップルになれないトモとコースケの気持ちのすれ違いが描かれた。

【写真】コースケが見ている前で、ヨリに押し倒されるトモ

■交錯するトモとコースケの気持ち

本作は、突飛な設定に現代の若者観を盛り込み、SNSを中心に話題を呼ぶ山本中学の同名漫画を実写ドラマ化。月額定額制のサブスクリプションと恋愛をモチーフに、今を生きる若者たちの恋に揺れる心情を瑞々しくもリアルに描いたサブスク×ラブストーリーとなっている。

本命として選ばれない虚しさと、恋愛感情を搾取され続けてきた苦い体験から脱しようとする女子大生のトモを紺野彩夏が演じるほか、高校時代からトモのことを一途に思う同級生のコースケを望月歩、好きな男性に尽くしすぎてしまうなーちゃん寺本莉緒、そんななーちゃんセフレにする役者志望のヨリを内藤秀一郎、トモの取り組みに興味を持つバリキャリのOL・スミレ逢沢りなが演じる。

トモを止めるためにサブスク彼女の利用者になったものの、他の“彼女”と恋愛する気は一切ないコースケ。そのことをスミレに説明しに行ったつもりが誘惑に負け、キスに抵抗しきれなかった彼は罪悪感を抱く。一方、トモはもう一人の利用者・ヨリから身体の関係を迫られ……。

■「私の本性見にくる?」と煽るトモの本心は

「これからうちで別の彼氏とセックスするよ」「コースケ、私の本性見にくる?」

そんな自分の常識からは考えられないトモからのメッセージを受け取ったコースケ。いくら好きだと伝えても一向に信じてもらえないコースケは、トモに恋心を試されていると感じ、ひとまず彼女の家に駆けつける。まさかコースケが本当に来るとは思っていなかったトモは、彼を慌ててクローゼットの中に隠した。

なぜ、トモは自分にわざわざあんな連絡をしてきたのか。クローゼットのわずか数センチの隙間から、部屋でいちゃつくトモとヨリの姿を眺め、コースケは3つの可能性を考える。

1.止めるのを待っている

2.「何で来ちゃったの?」が本心

3.本性を見ても好きか問われている

考えた結果、やはりコースケは自分の気持ちを試されているのだと結論。そのため、クローゼットの中で息を殺し、目の前で好きな子が自分の知らない男性に身を預けているのをただ黙って見守るコースケだが、これが非常に切ない。「自分のことダメな人間に思えるからって、自分からダメな方に寄っていく必要なんて全然ねえんだぞ」と心の中で叫んではみてみるものの、トモにその思いは届かず自然と涙が流れる。だが、そのうめき声がヨリを怖がらせ、結果的にコースケは二人の情事を阻止することができた。

■割り切れないトモの複雑な心

やはりトモのそれは一種の試し行動だったのだろう。どんなに好きと言われても、それは一時的な感情に過ぎず、いつか冷めてしまうものだという前提がトモの中にある。だからこそ、最低な行動を繰り返し、コースケに嫌われて「やっぱりそんなもんだよね」と自分を納得させようとしたのだ。

だけど、コースケはバカ真面目に家までやってきて、トモの全てを受け入れようとした。そんなコースケの涙と鼻水にまみれたティッシュを見て、トモは愛おしく思う。これって好きってこと?そう思い始めたトモだったが、コースケがスミレとキスしたことを正直に打ち明けたことで彼女の気持ちは一気に氷点下まで冷え切る。

結局のところ、トモはもう傷つきたくないのだ。トモもコースケのことを憎からず思っているが、純粋な彼氏彼女になっても相手の気持ちまで縛れるわけではない。だったから最初からお金の関係で、あとは何の縛りもないサブスク彼女と利用者でいる方が、トモにとっては楽に思えたのだろう。でも、スミレとコースケのキスに悶々とする気持ちを隠せない彼女は、やっぱりそれだけで割り切れる性格ではないように見える。

そんなうじうじとしたトモを尻目に、第6話ではなーちゃんが一途なコースケに目をつける。突然のモテ期が到来したコースケは、最終的にどんな決断を下すのだろうか。

■文/苫とり子

「サブスク彼女」第4話が放送/(C)山本中学/日本文芸社 ABC