犯罪者の中には無責任な者も多い。海外では自分が殺人を犯しておきながら、とある人物に遺体の処理などを頼もうとした男がいる。

 アメリカ・フロリダ州で、34歳の男が82歳の祖母と祖父(年齢不明)を殴り、祖母を死なせ、祖父に重傷を負わせた。男は犯行後、家政婦の女性(年齢不明)を呼び出し、遺体の隠蔽を手伝わせようとした。海外ニュースサイト『Law & Crime』と『New York Post』などが5月20日までに報じた。

 報道によると5月17日の午後、男は祖父母を自宅にあったハンマーで殴った。男と祖父母は一緒に暮らしていた。男と祖父母のほかに居住者はいなかったとみられている。男は祖父母を殴ると家政婦に電話し、「本当に混乱している」と伝え、すぐに家に来てほしいと伝えた。家政婦は状況を把握していなかったが、すぐに男が暮らす家に向かった。家政婦が到着して祖父母らの居場所を尋ねると、男は「祖父はいなくなった」と言ったという。家の床には血が飛び散っていた。

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 家政婦は家の中を見て回り、祖父母の寝室でビニールシートの上に乗せられた祖母の遺体を発見した。祖父も近くに倒れていた。家政婦がビニールシートを触ろうとすると男は「あちこちに血が流れることになるからやめろ」と警告。そして「遺体を処理するにはあなたの助けが必要なんだ」と言い、家政婦に遺体の隠蔽を手伝うように頼んだ。

 男は家政婦に対し、遺体を車に乗せてどこかに運び込む必要があると言い、車を手配し、証拠を隠滅するために家の防犯カメラを取り去り、さらに血まみれの家の掃除を頼んだ。家政婦は警察に電話をするように男に言ったが、男は「刑務所にまた戻ることになるから通報はできない」と言ったという。男は薬物所持やひき逃げの犯罪歴があり、昨年に仮釈放されていた。

 家政婦は車の中から掃除用具を持ってくると男に言い、隙を見て現場から逃走。近くにたまたまパトロール中のパトカーがおり、家政婦はパトカーの中にいた保安官に事件について報告した。

 その後、すぐに警察が現場に駆けつけ男は逮捕された。祖母はその場で死亡が確認された。一方、祖父は頭部に重傷を負っていたもののまだ生きており、病院に運ばれて一命を取り留めたそうだ。男が家政婦を呼んだ時点で、祖父が生きていたと知っていたのかは不明である。

 男は警察と話すことを拒否しており、現在までに動機は明らかになっていない。犯行時に薬物を使用していたのかは不明である。

 このニュースが世界に広がると、海外のネットユーザーからは「自分の身内を殺害するなんて考えられない。男は狂っている」「祖父母は犯罪歴のある男を助けようとしていたのだろう。なのに孫として最低なことをした」「家政婦をなんだと思っているんだ」「巻き込まれた家政婦がかわいそう」といった声が上がっていた。

 男が相当の罰を受けることは当然であるが、同時に現場で悲惨な光景を目撃したであろう家政婦の精神的なケアも重要である。

記事内の引用について
「Florida man allegedly beat grandma to death with hammer, then called housekeeper to clean blood-soaked home and ‘help to get rid of the body’: Sheriff」(Law & Crime)より
https://lawandcrime.com/crime/florida-man-allegedly-beat-grandma-to-death-with-hammer-then-called-housekeeper-to-clean-blood-soaked-home-and-help-to-get-rid-of-the-body-sheriff/
「Florida man kills grandma with hammer, calls housekeeper to clean ‘real mess’: police」(New York Post)より
https://nypost.com/2023/05/20/florida-man-anthony-corrado-kills-grandmother-calls-housekeeper-to-clean-up-scene/

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