化石燃料使用の停止を呼びかける環境運動団体「ジャスト・ストップ・オイル」が、イギリスで行われたラグビーの試合に乱入し、オレンジ色の粉を振りまいた。
同団体は過去にも過激なパフォーマンスで世間を騒がせており、非難の声が高まっている。『Daily Mail Online』や『The Guardian』などの海外メディアが報じた。
■乱入者に大ブーイング
27日にイギリス・ロンドンで行われたラグビーの決勝戦が、数分間中断される事件が起こった。試合開始から約15分後、2人の男がフィールドに突然侵入し、オレンジ色の粉を噴射したのだ。
男たちは警備員と一部のラグビー選手に取り押さえられ、フィールドを後にしたが、観客は大きなブーイングで2人を非難し、ビールを浴びせかける人もいた。
2人は「ジャスト・ストップ・オイル」と書かれたオレンジ色のTシャツを着用しており、のちに同名の環境運動団体に所属していることが分かった。またスタジアムが公表したところによると、そろって逮捕されたという。
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■過去にも過激な抗議
ジャスト・ストップ・オイルは、イギリス政府による化石燃料の使用・開発・生産の停止を呼びかける環境運動団体だ。過去には主要な道路の封鎖を試みたり、有名絵画にトマトスープを投げつけたりと、過激な抗議方法で世間を騒がせてきた。
今回の事件の後、同団体はツイッターアカウントで「気候変動に取り組む時だ」「ジャスト・ストップ・オイルのサポーター2人が、今日のラグビープレミアムシップ決勝でフィールドに立ちました」「私たちは、政府が化石燃料の使用を停止するまで破壊的な行動を取り続けます」と声明を出している。
■「甥の未来を守るために戦う」
また同団体のアカウントは、2人の男がフィールドに侵入した瞬間を撮影した動画とともに、乱入した男の言葉を引用した。
男はエセックス出身の建設作業員で、「今日行動を起こしたのは、単に時間が尽きてきているからです。私たちは今この問題に取り組まなければなりません」「私には7歳になる甥がおり、この子を愛しています。息がある限り、この子の未来を守るために戦います」と語っている。
■人々からは激しい非難の声
一連の出来事を知った人々から、ジャスト・ストップ・オイルのツイッターアカウントに続々とコメントが寄せられている。多くの人が「大きなブーイングに耳を傾けるべきだ」「一般市民はあなたたちにうんざりしている。やっていることは大きな間違いだ」「人々から楽しみを奪っているだけ。自分たちの行動が大義のためになっていると本当に思っているのか」と、激しい非難の声を寄せた。
一方で、こうしたコメントには一部のジャスト・ストップ・オイルを支持する人々から「これは面白いと思うし、良い行動だ」「彼らの主張を聞かないなら、人生を台無しにするだろう」「この行動に怒るのではなく、耳を貸さないイギリス政府に怒るべき」と反論の声が届いており、議論は白熱している模様だ。
■環境保護を訴えフィールドに乱入
Sam Johnson, 40, a construction worker from Essex, said:
“I took action today simply because we have run out of time. We’ve got to tackle this now. We have known for longer than I’ve been alive what would happen if we kept burning fossils fuels and now we are seeing this… pic.twitter.com/8iTFZPvWj8
— Just Stop Oil (@JustStop_Oil) May 27, 2023
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