病院・病室・入院・ベッド

若い頃に散々荒れ、傷つけてしまった母親が末期がんに…。死別を前に「会いたい」と息子は願っているが、肝心の母親に拒否されて悩んでいる。


■家族を苦しめた男性

海外で暮らす男性(41)には、違法薬物に依存し荒れた時期があった。薬物を買うためのお金もなかったため、母親(75)が屋根裏に置いていた大事な品々をこっそり盗み出しては、売り払っていたのだ。

そうやって荒稼ぎして遊んでいたが家族に真実を知られ、姉(44)と母親は激怒。二人は男性との関わりを完全に断ち、話もしてくれなくなった。


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■更生したが許されず

一時はずいぶん悪いこともしたが、男性は更生しようと決心。今から数年前に思い切って依存症の治療を受けるようになり、ここ2年は違法薬物は一切使用していない。

しかしある日、散々苦労させた母親が末期がんを患っていると、叔父から聞かされた。罪悪感でいっぱいになった男性は、母親が生きているあいだに関係を修復したいと願ったが、母親は男性に会うことを拒否し続けている。

姉、そして母親にとって、男性は「家族ではなく盗人」でしかないというのだ。


■病院に行ったが再会できず

母親とはもう5年も話をしておらず、手遅れになる前にどうしても会っておきたい。男性はそう考え勇気を振り絞って病院に行ってみたが、そこでばったり会った姉はあまりにも冷たかった。

母さんは、あなたとは一切関わりたくないそうよ」と言い放ち、男性に背を向けたのだ。

そこで病院の職員に「息子です」「母に会いに来ました」と伝えたが、面会は叶わなかった。姉と母親が職員に男性の名前を伝え、「病室には絶対に通さないで」とお願いしてあったからだ。


■「まず姉と関係修復を」と助言

母親と会えず悩んでいる男性が、イギリスのメディア『The Sun』の悩み相談コーナーに投稿したところ、回答者は「お姉さんもあなたもお母さんを愛しているのですから、関係修復は不可能ではない」と判断した。

そこで回答者は、まずは姉との和解を目指すべきと助言。姉と母に宛てた手紙を書き、過去の過ちを後悔していること、変わるために努力したことなどを説明してはどうかと勧めた。

すぐに返事は来ないかもしれないが、考えてはもらえると回答者は指摘している。

家族と絶縁状態になっている人、どうしても関係を修復したい相手がいる人は、相手の気持ちを尊重しながら少しずつ歩み寄る必要があるのかもしれない。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

家族から絶縁された息子が苦悩 「末期がんの母が死ぬ前に会って和解したい」