皇治

引退を表明していた格闘家の皇治が2日、都内で行なわれたRIZINの会見に登壇し、声高らかに引退を撤回した。


■“引退会見”に注目が集まる

皇治は『RIZIN.41』4.1大阪・丸善インテックアリーナ大阪大会で、K−1時代から遺恨がある芦澤竜誠と対戦し、判定負け。地元大阪の皇治軍団の大声援を前に敗れたとあって試合後に「引退」を表明していた。

RIZINから1日に皇治に関する会見があるとリリースされると、本人も自身のTwitterを更新。「明日の引退会見、皆様観てくれたら幸いです」と引用リツイート

誰もが引退会見だと確信して、会見場には多くのマスコミが駆けつけた。


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■引退撤回

皇治は『RIZIN.42』の追加カード発表会見後、第2部に榊原信行CEOとともに登壇すると「引退します…と言いたいところですけど、悔しくて悔しくてたまらなくて試合後1週間くらいからMMAの練習やってます。トライアスロンをやると言ってたので、ボクシングキックボクシング、そしてMMAと3つやります」とまさかの引退撤回とMMA転向を宣言。

これには隣りに座っていた榊原CEOも呆れ顔だ。


■「応援してもらえたら嬉しい」

皇治は「俺のターゲットマルコメフロイド・メイウェザー)なんで。ちょっと遠くなってしまいましたけど、かならずたどり着く」とした上で「MMAにチャレンジします。男といちゃいちゃするのもいいかなと思い、こっちの世界に挑戦するので応援してもらえたら嬉しいなと思っています」と語る。

さらに「男といちゃいちゃして騎乗位になってもおもんないんで、寝技はしません」とキッパリ。現在、青木真也や住村竜市朗からMMAの指導を受けているという。

■最終目的は…

皇治

マルコメとやってからMMAをやるという順番が逆になっただけ。ボクシング引退とかキック引退ではなく、MMAをやってマルコメとやる。MMAをやってからキックをやるのもキックへの恩返しになる。必ずマルコメを引っ張り出す」とあくまでも最終目的はメイウェザー戦であることを強調した。

これを聞いた榊原CEOは「キックからMMAに転向するのはかなり厳しいし恥をかくことになります。皇治が恥をかく覚悟ができれば、7月でも9月でも、大みそかでも」と皇治の準備状態を見極めた上で、試合を組むようだ。


■アンチを挑発

前日まで引退を宣言していただけに、SNSでは「嘘つき」「引退しろ」と非難の声がある一方、「良かった」「頑張って欲しい」との声も上がっており賛否両論だ。

そんなファンに対して皇治は「MMAは楽勝! 本職みたいなんもんや(笑)。人生に正解な生き方なんかない。自分がの好きなように挑戦する。最後に俺が全て回収して笑ってやる。アンチのみんなも皇治劇場に付き合ってくれて掌で転がってくれてありがとな」と笑顔。


■格闘技界の未来を危惧

また「マルコメとは京セラドーム大阪でやる!」とかねてから「東京ドームより京セラでやりたい」と話していただけに、メイウェザーとの殴り合いの舞台を京セラドーム大阪に指定した。

皇治は那須川天心と武尊の試合が組まれたらとき「これで格闘技界のバブルが弾けるのは間違いない」と格闘技界の未来を危惧しており、『THE MATCH 2022』への出場も見送っている。

「アンチがいればいるほど燃える」タイプなだけに、皇治の新たなチャレンジにも注目したい。


■執筆者プロフィール

どら増田

どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。

音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。

横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレススターダムRIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。

2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾ドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。

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(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田

皇治、まさかの引退撤回に賛否も… 「MMAは楽勝」「本職みたいなんもん」