タイで最近、マンションのそばに駐めていた車が、リアガラスに大穴が空くという被害が発生した。勢いよく何かが衝突したと想像できるが、ガラスを割った“犯人”を知った車の所有者は「怒るに怒れないですよ」と述べている。タイのニュースメディア『The Nation Thailand』などが伝えた。

タイの首都バンコク在住のアピワット・トヨタカさん(Apiwat Toyothaka)は5月27日、自身のFacebookアカウントで車のリアガラスが大破する被害を受けたことを報告した。アピワットさんは同日の午前7時にマンションの管理人から電話を受け、「あなたの車に猫が落ちてきて、リアガラスが割れました」と驚きの事実を告げられた。

「猫が落ちたくらいでガラスが割れるのか?」と疑問に思ったアピワットさんだったが、転落した猫“シーフー(Shifu)”の体重を聞いて納得したという。通常、成猫の平均体重は3~5キロと言われるが、シーフーは体重約8.5キロの肥満体型だった。マンションの6階バルコニーから誤って転落したシーフーの体重により、リアガラスが大破してしまったのだ。

シーフーは飼い主がバルコニーへの扉を開けた時に外へ出てしまったそうで、6階部分のバルコニーにぶら下がるシーフーの姿を監視カメラが捉えていた。数秒ほどバルコニーにぶら下がっていたシーフーは落下し、3階部分のバルコニーに少し触れた後、アピワットさんの車の上に落ちたという。連絡を受けたアピワットさんがすぐに車の状態を確認しに向かうと、怯えた様子で車の陰に隠れるシーフーの姿を発見した。修理費や手間を考えると激怒してもおかしくない状況だが、アピワットさん自身も猫を飼っている猫好きで、シーフーの怖がっている様子を見て怒るに怒れなかったそうだ。

その後、シーフーは飼い主によって動物病院に運ばれて診察を受けた。シーフーは爪を2本失い出血もあったが、奇跡的に骨折はしておらず、腫れや痣などもないことが分かった。またアピワットさんは車の保険に加入していたため、今回の修理費は保険でカバーされることになった。

しかし同マンションではペットの飼育が禁止されていたため、飼い主は1000バーツ(約4千円)の罰金を支払うことになり、今後シーフーは親戚の家で飼われるそうだ。

今回のニュースには、「脂肪が骨を守ってくれたのかも」「車の保険会社にどうやって説明したんだろうね」「この猫はネズミをたくさん捕まえて恩返しをしないと」「こんなに太った猫だと、落ちた時に地面が揺れたかも」など様々な声があがっている。

ちなみに2021年9月には米フロリダ州で、アメリカンフットボールの試合中にスタジアムの2階デッキから猫が落下するというケースが発生した。その瞬間を捉えた動画には、観客たちが協力して国旗を広げ、見事に猫を受け止める光景が映っていた。

画像は『Apiwat Toyothaka 2023年5月27日付Facebook「7 โมงเช้า นิติ โทรมาแจ้งบอกมีแมวตกใส่รถ」、2023年5月28日付Facebook「อัพเดทอาการน้องซิฟู หรืออาจารย์ซิฟู ในกังฟูแพนด้านั้นเอง」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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