3日、明治安田生命J1リーグ第16節のFC東京vs横浜F・マリノス味の素スタジアムで行われ、アウェイの横浜FMが3-2で勝利した。

11位・FC東京は前節、アウェイで首位・ヴィッセル神戸に2-3と敗戦。公式戦3試合未勝利のなか、今節はスタメンの仲川が加入後初の古巣対戦となり、U-20ワールドカップ(W杯)から帰国したばかりの松木がベンチから出場をうかがう。

対する2位・横浜FMは2連勝中で、前節はホームでアビスパ福岡に2-0と勝利。福岡の長谷部監督が「完敗だった」と認めざるを得ない完勝となった。良い流れで迎える今節はアンデルソン・ロペス、エウベル、ヤン・マテウスのブラジル人トリオが3トップを形成する。

そんな横浜FMが開始早々にネットを揺らす。キックオフからわずか39秒、ヤン・マテウスが右サイド深い位置から左足でクロスを上げると、ゴール正面で待ち構えたA・ロペスFC東京・木本に競り勝ってヘディング弾を叩き込んだ。

いきなり出鼻をくじかれたFC東京は古巣対戦の仲川が奮起。17分に自陣からカウンターが発動すると、素早く右サイドへ展開し、仲川が自慢の快足を活かしてボックス右まで侵入する。ゴール前へのラストパスが通っていれば1点モノのシーンだったが、必死に帰陣した横浜FM・エドゥアルドに阻まれた。

それでも、仲川は同点弾をアシスト。34分、右サイドの深い位置からクロスを供給し、走り込んだディエゴ・オリベイラが勢いそのままに左足で合わせ、強烈な一撃がネットに突き刺さった。仲川がボールを受けた位置がVARチェックとなったが、ゴールは無事に認められた。

仲川の奮起に勢い付けられたFC東京は前半のうちに逆転に成功。44分、渡邊が左サイドからアーリークロスを上げ、再びD・オリベイラがゴール正面からヘディング弾を叩き込んだ。横浜FMの最終ラインは渡邊のクロスを予期していなかったか、D・オリベイラへのマークが緩かった。

リーグ屈指の攻撃力を誇る横浜FMのお株を奪うシュート13本を放ち、前半を1点リードで終えたFC東京。アルベル監督はハーフタイムに小泉を下げ、松木をピッチへ送り込む。

一方、1点を追いかける立場の横浜FMは開始早々に今季10ゴール目を記録したエースのA・ロペスがまたもネットを揺らす。62分、左サイド深い位置で永戸がタメを作ると、サポートに入ったエドゥアルドのクロスにゴール正面で合わせた。

スコアを振り出しに戻されたFC東京は突如として数的不利に。69分、松木が投入から間もない横浜FMマルコス・ジュニオールへの肘打ちをVARで確認され、危険なプレーと判断された結果、一発退場を宣告された。

追いついた上に数的優位に立った横浜FMは勢いのまま逆転を目指し、77分に藤田、81分に水沼、宮市を投入。後方に重きを置きつつも守備一辺倒になることのないFC東京を攻めあぐねる時間帯がしばらく続いたが、試合終盤に再逆転する。

89分、左サイドから宮市が上げたアーリークロスはクリアされるも、ボックス右でこぼれ球を拾った水沼がゴール前へ丁寧な浮き玉を入れる。待ち構えたM・ジュニオールがワントラップから右足を一閃。待望の勝ち越し点がネットに突き刺さった。

結局、A・ロペスの2ゴールに加え、途中出場の3選手で決勝点を掴んだ横浜FMが3-2で逆転勝利。3連勝とし、暫定ながらも勝ち点で首位・神戸に並んだ。

一方、FC東京は松木の退場が大打撃に。数的不利となったあとも攻撃の意識を持っていたが、試合終盤に決勝点を許し、リーグ戦2連敗、公式戦4試合未勝利となった。

FC東京 2-3 横浜F・マリノス
FC東京
ディエゴ・オリベイラ(前34、44)
横浜FM
アンデルソン・ロペス(前1、後17)
マルコス・ジュニオール(後44)