横山裕が主演を務めるオシドラサタデー「帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし」(毎週土曜夜11:00-11:30、テレビ朝日系)の第8話が6月3日(土)に放送される。
【写真】ほほ笑ましい…!共演者を思い出しながらにこにこと語る生瀬勝久
同ドラマは、売れない漫画家・狩野(横山)と、狩野の隣に暮らす訳ありの少年・さとうコタロー(川原瑛都)が織り成すハートフルコメディの続編。原作は津村マミ氏。
第8話の放送に先駆け、同ドラマでコタローを“コタローきゅん”と呼び、溺愛している田丸勇を演じる生瀬勝久からコメントが到着した。
■生瀬勝久が困惑「僕と言えばカツラってどういうこと?(笑)」
――続編が決まった時の率直な気持ちを教えてください。
気持ちと言われると表現するには難しいですが、「あ、やるんだ!」というふうに思ったことは覚えています。
――続編があるということは前々から決まっていたのでしょうか?
「続編があるよ」といううわさ話がまことしやかにささやかれていたとかはないです(笑)。別の仕事現場へ向かっている途中に、マネジャーから「コタローまたやるみたいです」と教えてもらいました。そのあとに、2年ぶりの撮影だということに気が付き、「(川原が)大きくなったんじゃない? 大丈夫なの?」と大きくなった瑛都くんがコタローを演じられるのか、それだけが心配でした。
――成長された川原さんと実際にお会いした際の印象は?
身長はいくらか伸びましたが、顔は変わっていなかったです。僕はコタローの撮影に入る前に、「未来への10カウント」(2022年、テレビ朝日系)で共演していたこともあって、他の皆さんに比べて、瑛都くんの成長にはあまり驚きはありませんでした。話の設定自体も幼稚園児から小学生になっているので、僕が心配していた部分はわりとすぐに解消されました。
横山くんも(山本)舞香ちゃんも変わっていなかったので、むしろ僕が田丸を演じることができるかなとちょっと不安でした(笑)。髪の毛をちょうど伸ばしていたのでよかったです。
――田丸のリーゼントは地毛だったんですね。
え!? カツラだと思ってたんですか?(笑)。(スタッフが笑いながら「生瀬さんといえば(「警部補矢部謙三」[テレビ朝日系]矢部謙三のイメージがあるから)カツラ…」とこぼす)僕と言えばカツラってどういうこと?(笑)。
髪をたまたま伸ばしている時に、「コタローの続編があります」という話を聞いたので、「そのまま伸ばしておくよ」とコタローの撮影のために伸ばし続けていました。なので、田丸のリーゼントはカツラではなく、僕の地毛です。
――(笑)。現場に入られて、前作との違いなどを感じましたか?
前作も今作も楽しくお芝居ができたので、大きな変化というものはないです。続編となると、前作よりもはじけられるんです。最初は演じるキャラクターであったり、相手の芝居や作品の空気感など、探り探り演じることが多いのですが、続編はスタートからもう全てにおいてベースが出来上がっているんで、スムーズに撮影に入れた気がします。
――今作からコタローを見る方もいるかと思います。改めてご自身が演じられる田丸がどのようなキャラクターなのかを教えてください。
田丸勇というキャラクターは強面で、とにかく見た目が怖いですが、「人を見た目で判断してはいけない」という言葉を具現化したような男だと思っています。子どもが好きという部分を知るまでは、本当に正体の分からない人物です。
田丸のそういったギャップや内に秘める思いを、シーンごとにどのように見せるかが僕の中のテーマでもあるので、そういった工夫が映像にしっかりと乗り、皆さんの元に届いたらうれしいです。
■生瀬は「よくNGを出してしまう」と明かした
――撮影中に苦労していることはありますか?
ぶっちゃけてしまうと…、「コタローきゅん」が言いづらいんです(笑)。原作って漫画じゃないですか、田丸が漫画で発する「コタローきゅん」も文字なんです。脳内で自然に「コタローきゅん」を再生することはあったとしても、誰も「コタローきゅん」を声に出しては言ってないんです。
「きゅん」って言いづらいんで、よくNGを出しています。「すみません…。今コタローくんって言ってました」と言われて、「きゅんって言ったよ!」と言い返すようなやり取りを何度かしました。「きゅん」「くん」を巡って、僕とスタッフの方の間で、負けられない戦いが繰り広げられています(笑)。
――第1話では田丸とコタローによる名刺交換のシーンが印象的でした。そのシーンはどのように撮影されたのでしょうか?
何もプランはなく、その場でスタッフさんがどれだけ笑うかを基準にお芝居をしていました(笑)。大体僕は現場ではいつもそうなんです。スタッフさんがどれだけ喜ぶかに重きを置き、お芝居をさせていただいています。
また、瑛都くんも僕のお芝居に乗ってきてくれたので、さらにいいシーンになったんだと思います。そういう意味では前回は、子どもだった瑛都くんが、今作で、俳優としての「欲」と言いますか、こういうことをしたらキャラクターがもっとよくなるんじゃないかと、自分で考えるようになっていました。
――横山さんについてお聞きします。横山さんは撮影の合間に、ギターの練習をしているとのことでしたが、生瀬さんもご覧になったことがありますか?
関ジャニ∞の練習なのかな…? 空き時間にギターを弾いている横山くんの姿は何度か見掛けたことがあります。
とにかく横山くんは自分のペースを絶対崩さない人だから、うらやましいです。僕は人の顔色ばかりうかがっているので(笑)。相手がどういう気持ちでいるのかにしか興味がないので、誰にも何にも左右されない横山くんのマイペースさを少し見習いたいです。
――松島聡さんの印象を教えてください。
松島くんは、僕や横山くん、舞香ちゃん、そして瑛都くんの出来上がったチームワークや現場の雰囲気がある中に、前作の途中から、新しいキャラクターとして入ってきました。実際、とても緊張もするだろうし、リズムやテンポも慣れていない部分もあるだろうし、まだまだ探っている状態なんじゃないかなと思っています。
でも、彼自身はとても明るくて楽しい人なので、これからどんどん撮影現場の雰囲気やチームに溶け込んでいくはずなので、温かく見守りたいです。本当に怖いと思いますよ…、僕なんかとお芝居するとか(笑)。
――お話していても生瀬さんには「怖い」という印象は受けません。
僕は、本当に怖いです! 冗談ですけど(笑)。僕がもし松島くんの立場だとしたら、出来上がっているチームや撮影現場には行きたくないです。なので、松島くんや白洲(迅)くんはすごく頑張っていると思います。
■生瀬勝久が考えるいいシーンとは?
――テンポのいい会話劇がコタローの魅力だと思いますが、田丸、狩野(横山)、美月(山本)、コタロー(川原)のシーンはどのように撮影されていますか?
僕が一番年上ですし、このお仕事自体も長いので、「コタロー」の現場では、会話のテンポを作る役割になろうと勝手に思っています。なので、声も積極的に出して、次の人にリズムを渡すお芝居をするようにしています。
横山くんは客観的に物事を見ていたり、自分のペースをくずされることにイライラする性格の狩野を演じていることもあり、あまり大きく演技をくずすということはないのですが、僕と舞香ちゃんはちょっとくずしてみたり、わちゃわちゃしたり、アドリブを楽しんでいます。
そういった意味では、前回よりもテンポよく演技できていると思うので、そこも楽しんでいただければうれしいです。
――大人たちにつられるように川原さんも会話劇に参加しているのですね。
瑛都くんもお芝居が楽しくてしょうがないんだと思います。今までは監督が「こうやりなさい」と言われたことをそのまま素直に演じていたのですが、大人になった分、自分で考えて、いろいろアイディアを出して演じていたりします。全部において出来上がりが楽しみです。
前作と今作を比べてみるのも面白いかもしれません。瑛都くんを見て子どもってこんなに成長するんだということも分かりますし、僕らもこの2年ですごく成長して、立派な俳優だと思うので、皆さんにはその変化を見極めていただきたいです。
――「コタローは1人暮らし」と言えば、心に刺さるせりふやシーンが多いかと思いますが、生瀬さんの中での印象深いシーンやせりふを教えてください。
「このシーンをよくしよう」「このせりふを視聴者に届かせよう」ということは考えずに演じているので、何か一つを挙げるというのは難しいかもしれません。
台本のせりふというものを、その時のキャラクターがどういうつもりで相手に伝えているのかと考えながらお芝居した結果が、視聴者の元に届いた時にいいシーンになっていると僕は思うんです。
なので、僕が決めるのではなく、いいシーンやせりふは視聴者の皆さんに決めていただければと思います(笑)。
――最後に視聴者の方へメッセージをお願いします。
続編ということで、前作を見て楽しくて、今作を期待されている方もいると思いますし、今作を初めて見る方もいらっしゃると思います。このドラマは人を傷つけたりするようなお話ではないので、どんな方でも安心して見ることができるお話になっています。いろいろな方にこのドラマを見ていただければと思います。
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