ヨガスタジオの更衣室にトランスジェンダーの女性がいたため、女性たちが驚きトラブルに発展。「男子用更衣室を使ってください」とお願いし、使用を禁じたスタジオが提訴されてしまった。
トラブル発生の経緯を、『Fox News』などアメリカのメディアが伝えている。
■更衣室でトラブル発生
5月4日のこと、アメリカ・ニューヨークにあるヨガスタジオの更衣室でトラブルが発生した。
トランスジェンダーの女性として暮らし、ホルモン療法を受けているアリ・マイルズさんが女子更衣室を利用したところ、驚いた女性たちが「出て行って」と声をあげたのだ。
アリさんはホルモン療法を受け胸は膨らんでいるが、性別適合手術は受けておらず、顔にはヒゲが少し生えている。顔立ち、また体つきは男性的であるため、女性たちは更衣室にいるアリさんに驚きを隠せなかったようだ。
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■「150%男そのもの」という声
その場にいた女性がメディアの取材に応じ、「あの人は150%男そのものでした」「男性器も丸出しでした」「スタジオの利用者の中にはトランスジェンダーが複数いますが、このような問題を起こしたのはアリさんだけ」と主張した。
またこの日、更衣室には裸の女性もいたとのこと。しかしアリさんは、ショーツを膝まで下げた状態だったようだ。
■スタジオ側を提訴
その日、スタジオ側はアリさんに女子用更衣室からの退室を促し、男子用更衣室と男子用トイレの使用を命じたという。それにより屈辱的な思いをしたアリさんは、スタジオを提訴。賠償金として500万ドル(約7億370万円)の支払いを求めている。
海外では、同じような問題がたびたび報じられている。アメリカ・ウィスコンシン州の高校では、トランスジェンダーの生徒(18)が女子用のシャワー室に入り、体育で水泳をしたばかりの女子生徒たちがいたことから、騒動に発展していた。
■女性の権利を心配する人も
「女性として生きる」というすべてのトランスジェンダーが、性別適合手術を受けているわけではない。また「女性として生きているけれど恋愛対象は女性」という人もいるため、「同じ更衣室やトイレの使用に不安を感じる」という人は少なくない。
SNS上には「男性器がある人は女子用の更衣室やトイレの使用は遠慮して」「女性として生まれた人の権利はどうなるんだ」「女性として生きているんだから、女性と同じ更衣室・トイレを使えばいい」といったさまざまなコメントが多数書き込まれている。
誰もが暮らしやすい世の中にするため、更衣室・トイレなどの利用についてもさらなる議論の活発化や促進が求められている。
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