
14歳の男子生徒をめぐるいじめが壮絶な喧嘩にエスカレートし、いじめ加害者の1名が刺殺される最悪の結果になってしまった。いじめ、それに続く報復が悲劇を招いたことを、『Thaiger』などタイのメディアが伝えた。
■いじめられていた少年
タイ・シーサケート県の名門校に通っていた少年(14)が、しばらくのあいだ一部の生徒グループからいじめの被害を受け悩んでいた。
いじめられる理由が分からず困っていた少年が、加害生徒たちに「どうしてなのか」と質問したところ、和解に向かうどころか対立はさらに激化。これにより理性を失った少年は、復讐したいと考えるようになった。
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■殺傷事件に発展
いじめる理由を知りたいと伝えたところ加害生徒たちに襲われた少年は、所持していた小型ナイフを振り上げた。その結果、グループの生徒1名が致命傷を負って死亡し、2名が負傷した。
その後すぐに少年は逮捕されたが、どういう理由でいじめを受けていたのか、またどれほどの被害をいつから受けていたのかなど、詳細は伏せられたままだ。
■教職員が遺族に寄付
生徒1名が死亡したことを受け、学校管理者と教員たちは遺族に5万バーツ(約20万円)を寄付。今後必要になる葬儀費用に当ててほしいと伝えた。
学校側は遺族の負担を心配し、葬儀の準備なども手伝い、支えになっているという。いじめ問題をどこまで把握していたのかは、分かっていない。
また県知事たちも遺族を訪問して哀悼の意を表すなどし、3,000バーツを提供したことを複数メディアが伝えた。
■過去にも起こっていた事件
2月には、パタヤで暮らす少年が、同じ学校に通う生徒の腹をナイフで刺す事件を起こしたばかりだった。逮捕された少年は警察に理由を聞かれ、「いじめられていました」「護身のためにナイフを持ち歩いていたんです」と話したという。
学校でいじめられても、「親や先生にはなかなか相談できない」という子供が多い。そういう児童・生徒がネットや電話で気軽に相談できる窓口が、日本には多数ある。
各家庭、学校などでそういった窓口について知らせておけば、子供同士が殺し合うといった異常事態を回避できるかもしれない。
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