株式会社日立システムズ(代表取締役 取締役社長:柴原 節男、本社:東京都品川区/以下、日立システムズ)は、東京都水道局からの発注により、配水小管内の流量を遠隔で監視する流量監視装置26台を2022年度に納品しました。東京都水道局では、「水道スマートメータ先行実装プロジェクト*1推進プラン」の下、この流量監視装置を2022年度に3か所、2023年度に23か所の流量計室などに設置し、流量の遠隔監視を順次開始することとしています。流量監視装置によって、設置した配水小管内の流量・流向を監視することで、平常時における管路の流れを定量的に可視化できるようになり、適切な水質管理や効果的な配水運用の実施が期待できます。

 日立システムズは、これまでに東京都水道局に対し、水圧監視装置も納品*2しています。今回の流量監視装置の納品により、配水小管における水圧および流量の両方を同一クラウドから一元的に監視できる環境の構築を支援しました。今後も水道事業の維持管理・危機管理の向上をめざす東京都水道局の取り組みを支援し、住民の生活に不可欠な水のさらなる安定供給に向けたサービスを提供していきます。

*1 水道スマートメータ先行実装プロジェクト

https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suidojigyo/torikumi/smartmeter_trialproject.html

*2 2022年4月15日:都内120か所の消火栓に設置するIoT水圧監視装置を東京都水道局へ提供

https://www.hitachi-systems.com/news/2022/20220415.html

流量監視システムの概要

■流量監視システムの導入について

・流量監視システムは、2020~2021年度に東京都水道局の委託により、日立システムズが開発、納品したシステムで、配水小管内の流量・流向を遠隔でリアルタイムに監視することができます。

・2022年度に東京都水道局からの発注により、日立システムズが流量監視システムの流量監視装置26台を納品しました。これにより、東京都水道局では遠隔による配水小管の流量の監視を順次開始することとしています。

・2021年度より東京都水道局で稼働している水圧監視システムと連携させることができ、配水小管における流量および水圧の両データを同一クラウドから一元的に監視することが可能です。

■流量監視装置の概要

・流量監視システムの流量監視装置は、以下のような特長を有しています。

(1)断水なしで設置できる

監視装置を設置するためのマンホール蓋の加工や交換が不要です。流量計は、新設の流量計室にサドル分水栓を用いて設置できるタイプ、または、一時的な流量調査などのために既設の地下室内の補修弁上に設置できるタイプの2つを用意しました。これにより、口径100~350mmの配水管に、断水なしで流量計の着脱が可能です。

(2)マンホール蓋を閉じた状態でデータ収集できる

マルチキャリア対応セルラーLPWAの採用により、設置場所の電波状況に応じた最適な通信キャリアを選択できます。中継装置不要で、マンホール蓋を閉じた状態でも無線通信が可能です。

(3)市販電池で長期稼働できる

市販電池で3年以上の稼働ができます。外部電源不要なため大掛かりな電源工事が不要となり、導入コストを抑えられます。また、入手が容易な市販電池を使用できることで、運用コストの削減にも寄与します。

・流量監視装置の開発にあたっては維持管理を考慮し、計測精度を維持するため定期的に実施する校正作業(ゼロ点補正)を、装置を取り外さず容易に実施可能な方式を実現しました。

流量計室(内径600mm)に設置した流量監視装置

■日立システムズの「CYDEENインフラ監視サービス」について

・今回、東京都水道局に導入した監視装置を含めた流量監視システムおよび水圧監視システム、さらに、2022年10月に提供開始した水質監視システムを、それぞれ「CYDEENインフラ監視サービス(流量監視)」、「CYDEENインフラ監視サービス(水圧監視)」、「CYDEENインフラ監視サービス(水質監視)」として提供しており、全国の水道事業体の水運用を支援します。

・本サービスでは、機器調達から設置作業、クラウド提供などのほか、お客さまのご要望に合わせて、問い合わせ対応やインシデント管理、稼働報告、保守対応などのサポートをワンストップで提供します。

詳細は https://www.hitachi-systems.com/ind/cydeen/item/water_sensor/ をご覧ください。

■関連サービスについて

マンホールの防犯・安全対策ソリューション

https://www.hitachi-systems.com/sp/manhole/

■日立システムズについて

 日立システムズは、企業理念に掲げる「真に豊かな社会の実現に貢献する」ために、日立グループの社会イノベーション事業を支える一員としてサステナビリティ経営を推進しています。強みであるさまざまな業種の課題解決で培ってきたお客さまの業務知識やノウハウを持つ人財・サービスインフラを活用したデジタライゼーションサービスと、日立の先進的なデジタル技術を活用したLumadaやパートナーと連携した独自のサービスによりお客さまのデジタル変革を徹底的にサポート。社会課題を解決するだけでなく、社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献し、人々のQuality of Lifeの向上とお客さまの価値向上を支援してまいります。

 詳細は https://www.hitachi-systems.com/ をご覧ください。

■お客さまからのお問い合わせ先

株式会社日立システムズ お問い合わせWebフォーム

https://www.hitachi-systems.com/form/contactus.html

以上

*記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。

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