深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、浙江開創電気(301448/深セン)が6月8日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2000万株を発行予定で、公募価格は18.15元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2015年設立の民営企業。切削、研磨、ハンマーなどの機能を持つハンディ式電動工具本体および重要部品の研究開発、設計、製造、販売を主業務としている。主に家庭装飾、木材加工、金属加工、自動車メンテナンス、建築、道路建設などの分野で利用されており、北米、欧州、アジア、南米、オセアニアと世界の広い地域に製品を輸出している。米ハーバーフライトツールズ、独ボッシュ、米スタンレー・ブラック&デッカーなどの著名企業と取引関係を持つ。
 
 2022年12月期の売上構成は、切削系工具が45.41%、研磨系工具が8.31%、ドリル・締付け系工具が11.09%、電熱・吸引・ブロー・ホットボンドなどの工具が5.21%、工具用充電器・電池パック・替刃などの部品が29.98%となっている。また、自社製品の売上が約30%、外部調達製品の売上が70%である。19年の電動丸ノコ輸出額は中国国内業界9位、アングルグラインダーの輸出額は15位。20年1〜7月におけるレシプロソーの輸出量は業界5位。高い技術力、開発力、世界で安定した販売チャネルを持つこと、ニーズへの柔軟な対応力、豊富な製品ラインナップを強みとする一方で、外国企業や国内大手企業に比べると経営規模が小さいこと、ODMまたはOEM生産が主体で、自社ブランドの知名度が低いことなどがボトルネックとなっている。
 
 22年12月期の売上高は5億9793万元(前期比25.78%減)、純利益は5469万元(同16.99%減)。23年1〜3月期の売上高は1億3236万元(前年同期比21.67%減)、純利益は1107万元(同2.35%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】電動工具メーカーの浙江開創電気が8日に公募開始、2000万株発行予定