ここ最近、異様なペースで増えてきています。特にシカ。

件数まだまだ急増中

JR北海道は2023年6月6日(火)、2022年度に発生した列車とシカやクマとの衝突案件が計2926件にもおよび、3年連続でJR発足後最多となったことを発表しました。

2022年度はシカとの衝突件数が2881件、クマとの衝突件数が45件発生。前年度よりも約248件増加しています。

路線別に見ると、シカ衝突は宗谷本線が最多で484件、次いで花咲線(根室本線 釧路~根室)が425件、石北本線が373件、釧網本線が308件、根室本線(上落合信号場~釧路)が305件となっています。石北本線では前年比で152%と、急増の勢いです。クマとの発見・衝突は旭川支社内(宗谷本線・石北本線)が近年突出して多く、今年は43件でした。

秘密兵器「熊キャッチャー」も使用 動物対策ここまで進化!?

シカやクマと衝突した場合の処理は、基本的に列車無線等で保線所の作業員を軽トラック等で呼び出し、搬出することになります。

クマの処理には時間を要するため、列車の運行に支障をきたさないよう、保線用のモーターカー200形に「熊キャッチャー」を搭載。クレーンゲームのアームのような形状の器具でクマの身体を吊り上げる装置で、1tもの巨大ヒグマにも対処可能だそうです。宗谷本線の美深駅、幌延駅、天塩中川駅と石勝線の新夕張駅に配備されています。

遭遇した際、周囲に親グマがいる可能性などを考慮して、必要に応じ各自治体を通じて猟友会のハンターを要請するといいます。

シカの進入による影響も大きく、2021年10月には北海道新幹線木古内駅付近で発生した事象では、早朝から昼までシカが逃げ出さず、新幹線が12本運休する事態に。

シカ対策としてJR北海道では、まず「音と光」でシカを威嚇し寄せ付けず、次に進入した場合に「ケンザン(鋭い突起物を並べた板)」で立ち退かせ、さらに「テキサスゲート(ひづめ幅に近い隙間を持つグレーチング)」で進入を躊躇させる、肉食獣のフンを撒く、などの複数の対策が行われています。

さらに、シカとの遭遇による急ブレーキが多い道東では、線路との摩擦による車輪の傷みが激しくなり、修理のために離脱する車両が相次いでダイヤにも影響がありました。そのため、2017年に「在姿車輪旋盤」と呼ばれる機器を導入。車輪を車両から外すことなく削正することができるようになり、作業が大幅に効率化。運用離脱も最小限に抑えられたそうです。

クマ(画像:写真AC)。