アメリカ・カリフォルニア州では、野生のコヨーテが住宅街にやってきて、ペットを襲撃するという事態が相次いで発生しているという。
小型犬や猫がコヨーテに襲われれば命を落としてしまうこともある。コヨーテから小型犬が身を守るためのコヨーテ・ベストが販売されているほど、深刻な問題なのだ。
5月中旬、とある民家で、小型犬がコヨーテに襲われた。だが、それを助けたのは一緒に暮らしている小型の老犬犬だった。
歯が3本しかない11歳のマルチーズミックスは、全力を振り絞り、命がけで弟分を襲ったコヨーテに向かって突進し、見事撃退したという。
11-year-old Maltese mix jumps in to save his brother from coyotes
5月15日、カリフォルニア州オレンジ郡に住むマカルーソさん宅の庭に設置された監視カメラが、衝撃的な映像を捉えた。
2匹の野生のコヨーテが、庭の柵の外に現れ、そのうちの1匹が柵をすり抜けて入ってきた。
その気配を察した、モーキエ種のハーレーが庭に出ると、すかさず1匹のコヨーテが襲いかかってきた。
・合わせて読みたい→猫最強説。野生のコヨーテに奇襲を仕掛け追い払う黒猫
噛みつかれたハーレーは、鋭い悲鳴をあげた。
その鳴き声を聞いて庭に飛び出してきたのは、ハーレーの兄貴分で、飼い主が2014年に動物救済施設からひきとった元保護犬のマルチーズミックス、ヴィニー(11歳)だった。
ヴィニーは体重4.5キロと、ハーレー(5.4キロ)よりも軽くて小柄だ。コヨーテの体重の半分にも満たない。しかも、歯が3本しかない正真正銘のおじいちゃん犬だ。
[もっと知りたい!→]防犯カメラは見た!コヨーテと猫が、ビーチハウスのベランダで大激闘を繰り広げる
だが、ヴィニーは弟分の危機を察知すると、ハーレーを襲っているコヨーテに唸り声をあげて走り、見事撃退した。
弟分を救った毛皮のヒーローに飼い主感謝
マカルーソさんは、監視カメラで一部始終を見て、ハーレーの危機一髪の事態を救ったヴィニーをとても誇りに思ったという。
襲われたハーレーは、数か所の噛み傷を負っていて、動物病院では20針も縫う治療を受けたが、完全回復する予定だそうだ。
自分よりも大きなコヨーテに勇敢に立ち向かい、仲間を救ったほとんど歯のない小さな老犬の武勇伝は、飼い主が監視カメラの映像をFacebookでシェアすると、地元メディアでも伝えられた。
マカルーソさん夫妻は、メディアの取材に対してこのように話している。
私たちは、この家で30年住んでいますが、犬の飼い主としてコヨーテには常に警戒してきました。
何年も小型犬を飼っているので、ほとんどの時間は監視カメラを回しています。散歩に連れて出る時も、警笛やBBエアガン、懐中電灯を必ず携帯しています。
でも、実際にコヨーテが庭にくるのは、今回が初めてでした。
ハーレーがコヨーテに襲われた日は、散歩から戻って来たばかりで、犬の出入り用ドアにカバーをかけて犬が出られないようにするのを忘れてしまったために、物音を聞きつけたハーレーが庭に飛び出してしまったようだ。
どれだけ気をつけていても、このようなことは誰にでも起こる可能性があるので、注意喚起として映像をSNSでシェアしました。
とにかく、2匹が無事で本当に良かったです。
ヴィニーは、毛皮のヒーローです。ご褒美にステーキをあげたいけれど、歯が3本しかなくて食べられないので残念です(笑)
References:Watch Tiny Dog Sprint After Coyote While His Puppy Pal is Being Attacked in the Backyard/ written by Scarlet / edited by parumo
コメント