「ときめく春、あなたのファンタジーを満たしてくれる新概念ボーイズグループオーディションが繰り広げられる! 世界中をときめかせるファンタジー少年は果たして誰になるのか!?」そんなキャッチフレーズで韓国の放送局MBCNAVER、ファンキースタジオと合作したグローバルボーイズグループオーディション番組、 『少年ファンタジー』が6月8日ファイナルミッションを迎え、ついにデビューメンバー12名が決定する。

(参考:【写真】『少年ファンタジー』日本人ファイナリスト

・日本人ファイナリストは3名 審査員は2PM・ウヨン、WINNER・カン・スンユンら豪華現役アイドル

 『少年ファンタジー』は、2021年に前身のオーディション番組『放課後のときめき』が放送され、7人組ガールズグループ・CLASS:yが2022年にデビュー済みで、2023年3月30日から放送が始まり、ついにファイナリスト20名が発表された。

 番組のプロデューサーは『PRODUCE 101』などの人気オーディション番組を手がけてきたハン・ドンチョル。日本人5名を含む54名のグローバルな参加者たちが12人組グループとしてのデビューを目指して様々なミッションに挑戦している。

 参加者にはデビュー経験のあるメンバーも複数名おり、オーディション番組からは『PRODUCE X 101』に出演していたムン・ヒョンビン、J.Y. ParkのJYPとPSYのP NATIONが合同で行った『LOUD』ファイナリストのカン・ヒョンウ、HYBE LABELS JAPANが主催した『&AUDITION』出身のユ・ジュンウォン、『青春スター』出身のパク・ミングン、『PEAK TIME』に出演したTRCNGの元メンバーでリーダーのテソンなど、多彩な顔ぶれが参加している。

 セミファイナルまではホン・ソンミンとユ・ジュンウォンがそれぞれ1位・2位をキープし続けていたが、セミファイナルではこれまでずっと2位だったジュンウォンが初めて1位になる逆転劇が見られた。

 そして、『放課後のときめき』では日本人参加者のデビューは叶わなかったが、今回はファイナル20人の中に3名が残っている。

 17位で残っている99年生まれのユウマは、インパクト大の可愛らしいキャラクターが印象的だ。参加者募集ビジュアルにも登場しており、9話では会場投票で1位を獲得。6位で残っている2002年生まれのヒカリとは、キッスエンターテインメントで一緒に練習生をしていたという。2003年生まれのヒカルは、日本人参加者の中で(G)I−DLEのソヨンから高い評価を得たり、初回から高い順位をキープして4位で残っている。

 また、このシリーズで参加者と共に熱い注目を受けているのが、MCやプロデューサー(審査員)として参加している豪華現役アイドル陣だろう。

 『放課後のときめき』では歌手のオク・ジュヒョン、少女時代のユリ、(G)I−DLEのソヨン、ダンサーアイキが「担任(番組内の審査員でありメンター)」として出演していたが、今回は2PMのウヨン、WINNERのカン・スンユン、(G)I-DLEのソヨン、B1A4出身のジニョンと、全員が自ら作詞作曲をしていることで知られる「自作ドル」が担任として課題曲を自ら提供。時に厳しく時に優しく、現役アイドルとしてのリアルな目線でアドバイスをしながら参加者たちを見守っている。MCは東方神起チャンミンが務め、スペシャルMCでは SHINeeのミンホが登場したことも注目を集めた。

・「学校」がコンセプトが故の斬新なオーディション形式のもとファイナリストが決定

 上述したようなMC、担任に加え、『少年ファンタジー』は、ほかオーディション番組と異なるシステムも見所につながっている。

 まずはそのコンセプト。14歳以上から参加できるなど、放送時期が被っていた『BOYS PLANET』よりも参加者の年齢層が若く、また、学校をイメージとしていることからバトルが4学期制で行われる。投票を行う視聴者は「ファンタジーメーカー」と呼ばれ、日本からはLINE経由で公式アプリ「NAVER NOW」にて、1日1回12名まで投票が可能だ。韓国票が60%、グローバル票が40%の比率で計算され、集計されたすべての票数が点数として適用される。

 前身の『放課後のときめき』では、本放送放映前に参加練習生たちがプログラムを主催している事務所のひとつであるPOCKETDOL STUDIOでトレーニングを受けていたが、『少年ファンタジー』ではトレーニング期間なしに色々な事務所の練習生や個人練習生(事務所に所属していない参加者)が参加。第1~2話で実施された1学期の入学評価では、プロデューサー(担任)4名が練習生たちの入学評価ステージを観た後、「〇/×」で評価を行った。全員に○をもらえば【1レベル】、2~3名に選ばれれば【2レベル】、1名または誰にも選ばれなかったら【3レベル】と、3つのレベルに分けられた。また【3レベル】と評価された練習生は入学保留となった。

 第3話と4話で実施された2学期のテーマは「ビジュアルミッション」。練習生たちは課題曲によって6つのチームに分かれパフォーマンスバトルを行い、各チームで1位になった練習生には2000点のベネフィットが付与された。

 第5話~6話で発表された3学期のミッションは「専攻分野ミッション」。練習生たちは希望する曲のボーカル、ラップ、ダンスのなかで自信のある専攻分野に志願してチームを結成し、チーム対決ではあるが5チームの同じ専攻分野の練習生たちの中で各分野別の1位にベネフィットが与えられた。なお各ポジション別の1位が所属しているチーム全員にもベネフィットが与えられる。

 第7話~8話で発表されたミッションは「チームワーク」。練習生たちはBTS「Not Today」、NCT DREAM「My First and Last」、EXO「Ko Ko Bop」、Wanna One「Energetic」、TXTSugar Rush Ride」の5チームに分かれ、中間評価の結果にて、7名で構成された4チームのうち、成績が悪かったチームはメンバーを一人追い出さなければならないという過酷なルールも追加された。 追い出されたメンバーはNCT DREAM「My First and Last」チームに合流。1位になったチームは全員にベネフィットが付与され、2位は3名、3位は2名、4位は1名に付与された(5位はベネフィットなし)。

 なお、ミッションの評価方法は、ファンタジーメイカーが気に入ったチームに投票、担任プロデューサーとトレーナーも投票に参加、ファンタジーメイカーとプロデューサー&トレーナーの現場投票でチームの順位が決定した。

 第9話~10話で発表されたセミファイナルミッションは、担任である4名のプロデューサーが自ら作成した新曲「Snacks」(ウヨン)「RUN」(スンユン)「SPACEMAN」(ソヨン)「ぎゅっと握って」(ジニョン)のパフォーマンスで競われた。

 セミファイナルミッションは個人戦で、チーム内で1位を獲得した練習生と担当のプロデューサーが選んだ練習生はそれぞれベネフィットを獲得できる。各チームのステージごとに行われるファンタジーメイカーによる個人投票で選ばれた練習生と、ファンタジーメイカーの投票結果とは関係なく担当プロデューサが良かったと思う練習生が1名選ばれ、それぞれにベネフィットが付与された。また、ファンタジーメイカーの投票数が一番多いチームのチーム全員にもベネフィットが付与された。

 そして、ファイナルに残った20人は以下の通り。

1位:ユ・ジュンウォン
2位:ホン・ソンミン
3位:キム・ウソク
4位:ヒカル
5位:ソウル
6位:ヒカリ
7位:リン・チ
8位:イ・ハンビン
9位:テソン
10位:ファン・ジェミン
11位:カン・ミンソ
12位:サンタ
13位:ムン・ヒョンビン
14位:オ・ヒョンテ
15位:キム・ギュレ
16位:カン・デヒョン
17位:ユウマ
18位:ケイダン
19位:ハ・ソクヒ
20位:クム・ジンホ

 日本での独占配信媒体であるABEMAでは、『BOYS PLANET』の終了後K-POPコンテンツの中で1位、コンテンツ全体でも6位に入るなど、5月に入ってから注目度が急上昇している。また、7月9日には東京国際フォーラムでデビューグループのコンサートの開催が発表された。チケットの前売りには1万人以上が応募したと報じられ、最終デビューメンバーが確定する前ということを加味すると「最初の現場」に対するデビューサバイバル番組特有の熱気を感じる現象が起きている。

 デビューグループの活動期間についてはまだ発表されていない状態だが、今週6月8日にいよいよ決定する、新生ボーイズグループ誕生の瞬間を刮目したい。

(文=DJ泡沫)

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