劇団 papercraft 第9回公演『人二人』が、2023年6月8日(木)から横浜赤レンガ倉庫1号館3F ホールにて開幕した。

コロナ禍での立ち上げから3年間でハイペースに作品を発表し続ける劇団papercraft。新作公演『人二人』は、ある日突然、見知らぬ女と二人で一人だと、世の中から認識されてしまう女が、とある告白を機に人生が大きく狂わされていく不条理物語。出演者には劇団papercraft 2度目の参加にして本作で初主演を務める清田みくりの他、昨年紀伊國屋演劇演劇賞個人賞を受賞した枝元萌や秋乃ゆに、平井亜門、朝田淳弥などが名を連ねており、作・演出は、これまでの劇団 papercraft 全作品を手掛ける海路が務める。

撮影:中川達也

撮影:中川達也

海路(作・演出) コメント

私一人は、私達二人になる話です。
一歩引いた立場で見ている時は滑稽すぎる物語だと思います。実際滑稽です。
でも、いつ何時どの時代のいかなる文脈でも、そんな滑稽だと笑うどこかの誰か、もしくはもっと大きな何かは、いつの間にかこの物語にきっと笑われていることでしょう。というか、そう願いたいです、作ったからには。

あらすじ

私達は、二人で私だったんです。
私は、昨日まで一人で私でした。
ところが今朝になると、もう一人の私と名乗る私が現れました。
皆これに対しておかしいとは言いません。むしろ、私の方がおかしいと言うのです。
つまり私は、何故か私達二人で私一人と認識されているのです。
私だけしか、これがおかしいことに気づいていない以上、受け入れるしかありません。
ただこの生活に慣れるには、もう少し時間が必要だと思いました。

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撮影:中川達也