東武宇都宮線に1年限定で「『いちご王国』ライン」という路線愛称が付けられます。路線図やアナウンスにも反映されることになるのでしょうか。

2024年5月末まで

栃木県南部の新栃木駅と県都の東武宇都宮駅むすぶ東武宇都宮線に、1年限定で路線愛称が付けられることになりました。その名は「『いちご王国』ライン」。

これは2023年6月15日に、栃木県誕生150年を迎えるのを記念する取り組み。発表で東武は「栃木県はいちごの生産量が半世紀以上に渡って日本一であり、多彩なオリジナル品種が数多く開発されている『いちご王国』です。栃木県誕生150(いち・ご・おう)年を記念し、『いちご王国・栃木』を盛り上げるとともに、栃木県が『いちご王国』であることをより多くの方に強く印象づけるために『いちご王国』ラインとしました」としています。

突然誕生したファンシーな路線名に、ネット上では驚きの声が。すでに「東武スカイツリーライン伊勢崎線)」「東武アーバンパークライン野田線)」という横文字入り路線愛称を採用していることもあり、「さすが東武」「今度はファンシーに振ってきたか」「餃子王国じゃなくてよかった」などの声も上がっています。

ところでこの「いちご王国」ラインという路線名、どう使われるのでしょうか。車掌のアナウンスでも「次は新栃木、いちご王国ラインはお乗り換えです」と放送されるのでしょうか。

東武の担当者へたずねたところ「そのような予定はありません」とのことでした。また、車内や駅に掲示されている東武の路線図にも「いちご王国」ラインと標記されることはなく、案内板でも今までと同じく「東武宇都宮線」標記だけとなるそうです。

「いちご王国」ラインの路線名が明記されるのは、公式発表内でイメージ図に書かれているように、駅名標の上部だけとのことです。どちらかといえば「キャンペーン名称」に近い扱いと言えるかもしれません。

キャンペーンの開始は6月10日。線内を中心に走る20400型電車の1編成は「ベリーハッピートレイン」としていちごをあしらったラッピング車両となり、宇都宮線日光線で1日5往復程度運転されます。車内のつり革は、いちごをかたどったものになります。駅名標はピンクと赤を基調とした可愛らしいデザインに変更されます。

東武20400型電車(写真:photolibrary)。