
アメリカ・ミシガン州に、特別な絆を育んでいるゴールデン・レトリバーと郵便配達員の男性がいる。
犬は、郵便配達のトラックがやってくる気配をいち早く察すると、家から飛び出て前庭で待ち、配達員男性との交流を、毎日楽しみにしている。
他の配達員にはあまり近付こうとしないのに、なぜこの郵便配達員にだけに特別な感情を抱いているのだろう?
不思議に思った飼い主は郵便配達員と話をしたところ、実は彼は愛犬を失ったばかりで悲しみの渦中にいたという。犬はそのことに気が付き、励まそうとしていたのかもしれない。
Dog And Mailman Have The Sweetest Relationship | The Dodo
ミシガン州に住むメーガン・グルシンスキーさんは、2020年になって、飼い犬でゴールデン・レトリバーのムース(オス 現在5歳)に新しいともだちができたのを知った。
それは、この家周辺のルートを担当する郵便配達員の男性だ。
ムースは当初、配達トラックが来ると、家の窓から様子をうかがっていた。だが、何かを悟ったのか、すぐに外に出て前庭でトラックが来るのを待つようになった。
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普段、他の配達トラックが来ても、ムースは外に出て近づいたりはしない。グルシンスキーさんは不思議に思いながらも、郵便配達員の男性と飼い犬との交流を見守っていた。
毎回必ず交流の時間を楽しむムースと郵便配達員
ムースが、郵便配達員に会うのを心待ちにしているように、彼もまた毎日のムースとの触れ合いを楽しみにしてくれているのは、窓越しに見ていて明らかだった。
配達トラックがやって来る時間になると、察したように外に出たがるムースのために、グルシンスキーさんは「行っておいで」とドアを開け、ムースを見送る。
すると、飛び出すようにムースは前庭に走っていく。と、同時に配達トラックが止まり、配達員の男性もまた、飛び出すようにしてトラックから出てくる。
尻尾を振って抱き着くムースを受け止める男性は、本当にうれしそうだ。
ムースに話しかけている姿を見て、グルシンスキーさんはとても心温まる気持ちになったという。
ムースと男性に特別な絆が育まれる
ムースと配達員の男性に、特別な何かがあるのだろうと悟ったグルシンスキーさん。男性に話しかけてみたところ衝撃の事実を知った。
彼は最近愛犬を失ったばかりで、悲しみの渦中にあったのだそうだ。
ムースと出会ったとき、彼は飼い犬を失くして日があまり経っておらず、悲しみを抱えていました。
でも、毎日の配達のルートでムースに出会ったことで、心が癒されているようです。彼とムースの友情がこんなふうにずっと続くといいなと思っています。
犬は、飼い主以外の人でも、人間の感情を読み取ることができる能力を持っているといわれている。ムースは、配達員の男性を最初に見たときに、その悲しみの感情を察知して、励まそうとしていたのかもしれない。
新しい配達人とも交流を育むムース
特別な絆を育んだ郵便配達員との出会いから3年の月日が経った。
現在は、男性は退職したのか、ルートが変更になったのか、グルシンスキーさん家の配達に来るのは別の職員になった。
ムースにとって郵便配達員との交流はとても楽しいものだった。その記憶がしっかりとインプットされていたのだろう。
新たな郵便配達員が来たときも、ムースは持ち前の愛らしさで、尻尾を振って郵便トラックに走り寄っていった。
新しい配達員の男性もまた、犬が大好きだったようで、笑顔でムースを撫でて、交流の時間を持っているようだ。
穏やかで、愛情を惜しみなく与えてくれるムースのことを、グルシンスキーさん家族はだいすきだ。
今、ムースと特別な絆を育んだ郵便配達員の男性が、愛犬を失くした悲しみから立ち直り、心救われて元気に過ごしていることを、一家は願っている。
References:Owner notices relationship between her Golden Retriever and mailman shift after his dog passes/ written by Scarlet / edited by parumo

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