アメリカのあるベーカリー店のガレージにクマが出没し、配達前のカップケーキを食べてしまうというハプニングが起きた。従業員たちは身の危険を感じながらも、なんとかクマを追い出すことに成功したという。米コネチカット州テレビ局『WTNH』などが伝えている。

クマカップケーキを食べられてしまったのは、米コネチカット州エイボンにあるベーカリーカフェ店「Taste by Spellbound」だ。5月24日の朝、同店の従業員モーリーンウィリアムズさん(Maureen Williams)は、店の裏にあるガレージで配達用のカップケーキを車に積んでいた。その時、物音を聞いたウィリアムズさんは、クマに見つめられていることに気付いた。ウィリアムズさんは「ガレージにクマがいる!」と叫び、全速力でガレージにつながるキッチンに駆け込んでドアを閉めた。するとクマは、ドア前にある冷蔵庫のそばから離れたそうだ。

騒ぎを知った従業員たちは、唖然としつつも次に何をすればいいのか考えていたが、 店のオーナーミリアム・ステファンさん(Miriam Stephens)はすぐに緊急通報番号911に電話した。

2人の従業員がガレージの少し離れたところから音を立ててクマを追い払おうとしたが、クマはガレージの奥に引っ込んでしまった。そして車に積んでいた60個入りのカップケーキの箱を見つけ、食べ始めたのだ。

その後、他の従業員リサさん(Lisa)が店の前に停めていた車に乗ってガレージの前へ行き、クマを追い払うというアイデアを思いついた。リサさんはクラクションを激しく鳴らし、クマをガレージの外に追い出すことに成功した。その隙にウィリアムズさんがガレージを閉め、他の従業員はクマが持ち出したカップケーキの箱を回収した。ガレージのドアを閉めるまでに、クマは3回もガレージを出入りしたという。

ウィリアムズさんによると、クマは威嚇のために突進してきたそうで、このように話している。

「クマはハァハァと言いながら、小走りで私に向かってきました。クマがあまりにも私の近くにいたため、ドアを閉められないと思いました。だから後ずさって走りました。」

さらに今回のハプニングについて、「衝撃的でした。あの件でアドレナリンが出たのは確かです」と明かした。

その後、コネチカット州エネルギー・環境保護局はクマが森の中に逃げ込んだことを確認するため、現場にお菓子を使ったクマの罠を仕掛けたそうだ。

今回のカップケーキを食べてしまったクマについて、SNS上では「どうやらクマは舌が肥えているようだ」という声や「人間が動物の狩り場をすべて奪い取ってしまったため、動物たちはお腹が空いている。私たちはむしろ侵入者だ」といったコメントもあがっている。

画像は『CNN 2023年6月3日付「Bear destroys 60 cupcakes after breaking into Connecticut bakery」(Courtesy Taste by Spellbound)』『Taste by Spellbound 2023年5月28日付Facebook「The video you’ve all been waiting for. Enjoy!」、2023年5月25日付Facebook「Okay. Here’s the real story.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)

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