新型コロナワクチンの接種やインフルエンザの予防接種など、以前に比べて受ける機会も多くなった注射。注射は体内に直接、薬剤を投入する治療のため、投薬より効果および効き始めが早いというデータがある。だがその一方、身体に針を貫通させるという方法のため、苦手にしている人も多く、特に子どもは注射針に慣れていない事もあり、怖がってしまう事も多い。

 1985年山形県内で中学1年生の男子が、小学生数人に対する傷害の疑いで逮捕された。当時の報道によると、この中学生は夕方頃、公園の近くを歩いていた小学生の男の子数人を呼び止め、「腕に注射をさせてほしい」「注射をさせてくれれば野球遊びをしてやる」「腕に毛が生えなくしてあげよう」と頼んだという。

 言葉巧みに小学生達を騙した中学生は腕に数回、水を入れた注射針を刺したという。中には、注射針が怖くて泣き出す子どももいたが、犯人の中学生は一切気にせずに、針を刺し続けていたという。中学生はいたずら目的で小学生達に注射していた事について、「怖がる顔を見たかった」「注射で子どもが泣く姿を見たかった」と犯行を自供していたという。

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 彼は小学生の頃から注射が苦手で、学校で予防接種があると毎回、泣いていたという。だが、小学校高学年の頃になると、彼は友人が注射を怖がる姿を見て興奮を覚えるようになり、「自分でも注射を打ってみたい」と考えるようになったという。

 そして、彼は自宅近所の病院からゴミに出されていた注射器と針数本を手に入れ、道行く小学生達に注射を打っていたという、幸いにも注射針には薬は入っておらず、薬は水道水で代用されており、大怪我を負った子どもはいなかったが、水道水を血液の中に入れると皮膚が腫れたり、水中毒になって最悪、死亡するケースもある。

 それだけに、彼のイタズラは当然、許されるものではなく、警察から厳しい叱責を受けたという。

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