TVアニメ「天国大魔境」(毎週土曜夜10:00-10:30ほか、TOKYO MXほか/ディズニープラスで定額制見放題独占配信)の第11話が6月10日に放送・配信された。マル(CV:佐藤元)とキルコ(CV:千本木彩花)が暮らす世界と、トキオ(CV:山村響)らが暮らす世界のつながりを表すヒントが多く明かされ、思わず背筋が凍った。SNS上にも視聴者からさまざまな声が寄せられている。(以下、ネタバレがあります)

【写真】トキオ、いよいよ出産

■茨城にある高原学園の施設へ向かう

同作は、「月刊アフタヌーン」(講談社)で2018年から連載されている石黒正数による人気漫画が原作。連載開始直後から話題を集め、2018年12月には異例の速さで「このマンガがすごい!2019」オトコ編第1位にランクインした話題作で、原作ファンにとって待望のアニメ化となる。

未曾有の大災害から15年後、廃墟となった日本の地には“人食い(ヒルコ)”と呼ばれる異形の化け物が巣食い、人々は細々と身を寄せ合って生きていた。東京・中野で便利屋を営むキルコは、マルを「天国」に連れて行く、というボディーガード依頼を引き受け、マルと共に「天国」を探しながら旅していた。一方、壁に囲まれた美しい世界で暮らす子どもたちの一人、トキオは「外の外に行きたいですか?」という謎のメッセージを受け取ったことをきっかけに、当たり前の日常に違和感を抱き始める、というストーリー。

マルとキルコは、手に入れた車で茨城にある高原学園の施設を目指す。だが、道の段差により思うように進めない。夜、空き家の2階で休もうとしている中、ふと窓の外に目をやったマルが遠くで煙が上がっているのを見つける。夜に煙が見えるということは、そこに光源があるという証拠であるため、早速その場所を地図で確認すると、目指していた高原学園の施設の方向であることが判明。2人は夜が明けたら歩いて近づくことにする。

■トキオが無事に出産

一方、施設ではトキオが無事に子どもを出産。園長(CV:磯辺万沙子)は寿命を超越するため、トキオの子を媒体に自身の脳を移植しようと考えていた。だが、移植される側はせめて13歳まで成長していなければならないため、高齢の園長は一度、青島(CV:種崎敦美)を媒体とした脳移植を経た後、成長したトキオの子に移植することを画策。

そんな中、施設の子どもたちは全員プールに集められ、教師ロボから「長いテストが始まる」と宣言される。そして、「外の外に到達することが“ヒルコ”である皆さんの役割です」と告げられる。子どもたちは「テスト」の内容に思いを巡らす一方、「ヒルコ」と呼ばれたことに直観的に何かを感じる…。

第11話で園長と施設の目指していること、キルコが持つ「キル光線」が「スーパービーム」と呼ばれる武器で試作品ができたばかりであること、子どもたちが“ヒルコ”と呼ばれており能力がキルコらが対峙(たいじ)してきた“ヒルコ”の特徴と合致していることなど、さまざまな謎の真相につながるヒントが明らかになった。

SNS上では「今日の話で繋がった」「伏線回収」「謎がだんだん明かされていく」というコメントがあふれる一方、「どういうこと?」「不安になる終わり方」「めちゃくちゃ先が気になる」といった今後の展開に期待する声も多く寄せられた。

◆文=原田健

種崎敦美の「崎」はタツサキが正式表記

「天国大魔境」第11話が6月10日に放送・配信された/(C)石黒正数・講談社/天国大魔境製作委員会