期間限定のキャンペーンは売り上げアップのためにも、重要な取り組みのひとつだ。海外では、ある販促キャンペーンが大変な物議になっているようだ。

 オーストラリア・アデレードのバー店が、ブラジャーのサイズによって、無料ドリンクを提供するキャンペーンの実施をSNSで告知し、大炎上する事態に発展した。海外ニュースサイト『Daily Mail』『abc.net』などが6月5日までに報じた。

 報道によるとアデレードの中心部にある人気のバー店が、最近、自身のフェイスブック上に、最新のプロモーション実施を告知したという。投稿した内容は、ブラジャーのサイズによって、無料ドリンクを提供するというものだ。

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 キャンペーン適用のためには、着用しているブラジャーを外して、バーの壁に掛けるのが条件。ブラジャーのサイズに応じて特典は異なり、Aカップなら1ドリンク無料、Bカップは2ドリンク無料、Cカップは3ドリンク無料になるという。なお、D以上については記載がなく不明だ。

 ブラジャーをつけていれば男性もOKで、『大きければ大きいほどよい』『窮屈なブラジャーを外して、自由になろう』などとSNS上に投稿した。バーの投稿内容は大きな反響を呼び、コメント欄には「不適切にもほどがある」「胸のサイズで女性を格付け。これはマズイ」「セクハラ」「胸の小さい女性がみじめな思いをするとは思わなかったのだろうか」「こんな最低キャンペーンを素晴らしいアイデアだと思うバーの経営陣がクソ」といった批判の声が殺到した。

 一方で、「面白いキャンペーン」「ノーブラの女性ナイト。男性客が殺到しそう」「キャンペーンは、絶対成功する」「次はナニのサイズによって、無料ドリンクキャンペーンをやれば?」「イヤならバーに行かなければよいだけ。騒ぎすぎだ」との声も聞かれた。

 批判を受けて、バーの経営会社は6月4日に謝罪コメントをSNS上に投稿。「当該キャンペーンの告知によって、不快な思いをした方、ボディシェイミング(外見を批判する、意見するなどの行為)と感じた方に、心から謝罪します。当社としては、そうした意図をもって実施したわけではありません。いただいた批判を受け止め、当該キャンペーンの実施を取り止めます。再発防止に努め、お客様、スタッフが楽しめる環境づくりに努めてまいります」などとつづった。  

 なお、現在バーのSNSアカウントでは、キャンペーン告知の投稿は削除されている。

 外見によって、受けられるサービス内容が違えば、「差別」に該当するだろう。キャンペーン実施取りやめは、賢明な判断だろう。

記事内の引用について
Popular pub under fire for offering free drinks to woman based on their bra size: 'The bigger the better'(Daily Mail)より
https://www.dailymail.co.uk/news/article-12157517/Woolshed-Hindleys-controversial-promotion-offering-women-free-drinks-based-bra-size.html
Woolshed nightclub apologises for urging patrons to take off bras for free drinks(abc.net)より
https://www.abc.net.au/news/2023-06-05/woolshed-hindley-nightclub-apologises-for-bra-post/102439850

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