「どんな重い障がいがあっても地域で生きる」をタグラインに、2017年に立ち上がったNPO法人ソルウェイズ。医療的なケアや重い障がいがある子どもたちの親が中心となり走り出したソルウェイズは、地域のニーズに応えながら、札幌市石狩市でさまざまな福祉サービスを展開してきました。法人の立ち上げから6年、現在は医療的ケアが必要な子どもたちが利用できる重症児デイサービス施設を5箇所開所しているほか、生活介護や居宅介護、訪問看護の事業所を運営しています。

2022年よりソルウェイズの挑戦は新たなフェーズへと入り、「北海道で暮らす医療的ケア児の未来を拓くプロジェクト(通称、いけプロ)」をローンチ。このプロジェクトでは、医療的ケア児とその家族を地域で支えていく仕組みづくりを、北海道全体へと広げていくことを目標としています。

これまで、重症児デイサービスや訪問看護等の事業を運営してきましたが、その中で課題として見えてきたのが、夜間に子どもたちを安心して預けられる選択肢が少ないということ。多くの家庭では365日夜間の医療的ケアを親が行っているため、その重責を担い続けるライフスタイルは持続可能ではありません。「慢性的な睡眠不足に陥り、体調を崩しても頼る場所がない」「きょうだいとゆっくり過ごす時間をつくりたい」など、家族からは切実な声が聞かれます。自宅で生活する医療的ケア児が増える中、短期間施設(ショートステイ)に入所し、お泊まりをすることができる施設は必要不可欠です。

しかし、預けられる場所がない現状、ニーズの可視化さえも難しくなっています。家族が疲弊してしまっていたり、外出の機会がそもそもなかったりすると、社会の中での困りごとを行政に届けられなくなります。その結果として、支援が十分に届かないという悪循環が生まれます。この負のサイクルを変えるには、夜間に安心して子どもたちを預けられる場所が必要です。そうすることで、これまでサービスを必要としていた人々の日々の生活に余裕が生まれ、行政に声を届けることができます。そしてそれに伴って制度が変わっていき、短期入所施設などの事業を各地域で増やしていくことに繋がっていくと考えています。

そこで、プロジェクトの第一弾として、2025年までに重い障がいがあってもお泊まりができる医療型短期入所施設の開業に向けて動き始めました。計画地は札幌市近郊の石狩市花川を予定しており、小児科の専門医が常勤する診療所を併設。これまで重症児デイ等のサービスで培った経験を活かし、人工呼吸器や経管栄養など、医療依存度の高い子どもたちと接してきた看護師やヘルパーが医療的ケアを担うだけでなく、保育士や機能訓練士なども積極的に関わります。お泊まりの時間を有意義なものにすることで、子どもたちや家族にとって第二の家のようなセーフスペースとして利用することができます。家族のレスパイト(休息)としてだけでなく、子どもたちが短期入所施設を介して家族以外の人と交流することは、子どもたちが地域で暮らし、成長していく上でも重要な役割を持っています。

いずれは、今回の札幌市近郊のケースをロールモデルとし、他団体とノウハウを共有しながら北海道全体に拠点を増やしていくことを計画しています。公的なサービスとして、安心して、気軽に預けられる場所がある──こうした一つひとつの選択肢を広げていくことが、医療的ケア児とその家族の暮らしを支える、大きな柱となっていきます。

【「いけプロ」ロゴマーク決定!】

2023年4月に「いけプロ」のロゴマークを公募し、集まった18作品の中からプロジェクトのシンボルとなるデザインが決定。「壮大なプロジェクトの過程でどんな困難にぶつかっても、『一人ひとりと大切に向き合う』という原点を大事にしていく気持ちを表現しました。」という製作者の願いが込められています。また、色味は北海道の雄大な大地をイメージしたグリーン、澄み渡った大空のブルー、人々を温かく照らす太陽のオレンジ、そして力強く根をはる樹木のブラウンからインスピレーションを得て制作されました。

【「いけプロ」を応援する】

単発寄付:金額や支払い方法を指定し寄付をすることができます。

マンスリーサポーター:毎月定額の寄付で応援。月1000円から始められます。

物品寄付:Amazonの「欲しいものリスト」から、物品を寄付をすることができます。

職員になる:ソルウェイズが運営する事業所で、一緒に働いてみませんか?(https://solways.or.jp/recruit/

ボランティア:有償・無償のボランティアを募集しています。

口コミやSNSでシェア:人に話す、伝えることも大事なアクションのひとつです。ぜひ私たちの活動について、家族や友人などと話してみてください。

【「いけプロ」プロジェクトメンバー】

NPO法人ソルウェイズ(代表:運上昌洋・運上佳江)

NPO法人Uーmitte(代表:貴戸多香美)

北海道医療的ケア児者家族の会 Team Dosanco(代表:小山内淳子)

【医療的ケア児とは?】

医療的ケア児と呼ばれる子どもたちは、痰の吸引や経管栄養、人工呼吸器の管理等、日常生活の中で医療的なケアが必要です。厚生労働省の調査によりますと、全国で約2万人(2021年時点の推計値)の医療的ケア児が在宅で過ごしています。

NPO法人ソルウェイズ】

医療的ケアのある重症心身障害児を在宅で介護している母親たちが集まり、子どもたちの居場所を作りたいと2017年にローンチしました。当時は重い障がいがある子どもを預けられる施設や利用できるサービスも少なかったため、親は24時間365日子どもの育児と介護につきっきり。慢性的な寝不足にあるだけでなく、体調を崩しても病院にいくことができず、仕事への復帰や経済的な自立は夢のまた夢。支援不足は社会からの孤立を招いています。2017年にオープンした重症児デイサービス「ソルキッズ」を皮切りに、札幌市に4箇所、石狩市に1箇所のデイサービスを開所。さらに、生活介護や居宅介護、訪問看護の事業所を運営してきました。「生まれ育った地域でどんな重い障がいがあっても生きる」という法人の理念のもと、障害児者もそのご家族も、地域の中で安心して生活できていける社会づくりを目指して活動をしてます。

NPO法人ソルウェイズ公式サイト:https://solways.or.jp/

北海道で暮らす医療的ケア児の未来を拓くプロジェクト詳細:https://solways.or.jp/project

お問い合わせ:https://solways.or.jp/contact/

配信元企業:特定非営利活動法人 ソルウェイズ

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ