レアル・マドリード所属のクロアチア代表MFルカ・モドリッチは、中東への移籍を望んでいないようだ。12日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

 今シーズンはコパ・デル・レイを制覇したものの、ラ・リーガで“宿敵”バルセロナにタイトルを譲り、連覇を目指したチャンピオンズリーグ(CL)では準決勝敗退に終わったレアル・マドリード。来たる2023-24シーズンに向けて、スペインの“白い巨人”は戦力再編を進めており、ここまで元フランス代表FWカリム・ベンゼマスペイン代表FWマルコ・アセンシオ、元ベルギー代表FWエデン・アザールらの退団が発表されている。

 在籍11年目のシーズンを終えたモドリッチも、今夏の去就に大きな注目が集まっている1人。今年9月で38歳を迎える“稀代の司令塔”とレアル・マドリードとの現行契約は来たる6月30日で満了に。現時点では新契約の締結に至っておらず、イングランド代表MFジュード・ベリンガムドルトムント)の加入が確実となっていることもあり、今夏の退団の可能性が度々報じられている。

 そんなモドリッチに対し、サウジアラビアから巨額のオファーが提示されたようだ。この度、同選手への関心が明らかになったのは、アル・アハリ・ジッダ。過去3度の国内リーグ優勝を誇る古豪は、モドリッチに対し年俸8000万ユーロ(約120億円)という破格の条件を提示した模様。クロアチア代表MFはレアル・マドリードの中でも最高クラスの年俸を受け取っているが、アル・アハリ・ジッダの提示額は実にその7倍にまで上るという。

 しかし、モドリッチ自身はかねてからレアル・マドリード残留を熱望しており、サウジアラビアへの移籍については全く検討していないようだ。『マルカ』は、モドリッチが「アラブサッカーの圧力に抵抗している」と指摘した上で、現時点では巨額のオファーを受諾する可能性は低いと報じている。なお、UEFAネーションズリーグ(UNL)ファイナルズに臨むクロアチア代表に選出されている同選手は、代表ウィーク明けの6月20日前後にレアル・マドリードとの契約延長に向けた手続きを行う予定だという。

 また、同日のスペイン紙『アス』の報道によると、モドリッチと同じく6月末でレアル・マドリードとの現行契約が満了となる元ドイツ代表MFトニ・クロースに対しても、サウジラビアのクラブからの接触があった模様。しかし、同選手も“白い巨人”でのキャリア継続を強く希望し、中東からの勧誘を断ったと報じられている。

レアル・マドリードとの契約満了が迫るモドリッチ [写真]=Getty Images