チリの2人組監督レオン＆コシーニャによるストップモーション・アニメーション映画『オオカミの家』が、8月19日より劇場公開されることが決定。レオン＆コシーニャの最新作で、アスターが製作総指揮を務めた短編『骨』も同時上映される。本作より予告編と場面写真、メイキング写真が解禁された。
【写真】禍々しさ感じる人形たちの世界…映画『オオカミの家』場面写真
クリストバル・レオン＆ホアキン・コシーニャ監督よる初の長編映画となる本作は、ピノチェト軍事政権下のチリに実在したコミューン「コロニア・ディグニダ」にインスパイアされた“ホラー・フェアリーテイル”アニメーション。チリ南部のコミューンから脱走し、森の中の一軒家で2匹の子ブタと出会った娘マリアの身に起きる悪夢のような出来事を描き出す。
レオン＆コシーニャ監督は、脚本、美術、撮影、アニメーションなども担当。企画段階を含めると完成までに5年の歳月を費やした。撮影では、チリ国立美術館やサンティアゴ現代美術館のほか、オランダ、ドイツ、メキシコ、アルゼンチンにある10カ所以上の美術館やギャラリー、文化センターをスタジオ代わりに、実寸大の部屋のセットを組み、ミニチュアではない等身大の人形や絵画を使用。実際に作る様子や制作途中の映像をエキシビションの一環として観客に公開するという独自の手法で映画を完成させた。
本作は、ワールドプレミアとなった第68回ベルリン国際映画祭ではカリガリ映画賞、第42回アヌシー国際アニメーション映画祭では審査員賞を受賞。2021年にはアメリカのゲーム・エンタメ情報サイト「IGN」の歴代アニメーション映画ベスト10、同年Varietyの「観るべき10人のアニメーター」に選出されている。
また、アリ・アスター監督が本作を絶賛し、レオン＆コシーニャを最新作『Beau is Afraid』のアニメ・パートに起用。本作と同時上映される短編『骨』の製作総指揮に名乗りを上げた。レオン＆コシーニャは、トム・ヨークの新バンドThe Smile、PJハーヴェイのミュージックビデオを監督するなど、様々なクリエイターから注目を集めている。
解禁された予告は、カルト教団のコミューンから脱走したマリアが、逃げ込んだ一軒家で2匹の子ブタと出会う場面からスタート。安全な場所を見つけたかに思えたが、子ブタも部屋も禍々しい姿に形を変え、どこからかマリアの名前を呼ぶ声がする不穏さに満ちた映像となっている。
併せて『オオカミの家』と同時上映の短編『骨』の場面写真、そしてレオン＆コシーニャが制作する様子を垣間見ることができるメイキング写真も一挙解禁となった。
映画『オオカミの家』は、8月19日より全国順次公開。
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