レアル・マドリードに所属する元ドイツ代表MFトニ・クロースは、多額の移籍金で同クラブに加入することが決まったイングランド代表MFジュード・ベリンガムの将来を危惧しているようだ。14日、各国メディアが同選手のポッドキャストにおける発言を伝えている。

 現在19歳のベリンガムは昨季、リーグ戦31試合に出場して8ゴール5アシストを記録し、リーグ年間MVPデュエル王に輝くなど、最終節までバイエルンと優勝を争ったドルトムントを牽引。昨年のワールドカップでもイングランド代表の中心選手として活躍した。そして14日にはレアル・マドリードベリンガムの加入を正式に発表。移籍金は1億300万ユーロ(約154億円)で、その30%を上限とした成績による変動性の支払いがあることも明かされている。

 そんななかクロースは、自身のポッドキャスト『Einfach mal Luppen』にて同選手の加入に言及。「そのクオリティーと年齢により、多くのチームが欲しがったトッププレーヤー」と評しつつ、「ドルトムント時代のように活躍すれば良い補強だし、そうでなければ、そうでない事になる」と語った。

 さらに、1億300万ユーロという移籍金に関しては「大金でやって来て、キャリアを棒に振った選手もいる」と警鐘を鳴らし、「大金が動いたことで、後々良い契約ではなかったとなってしまう」と主張。各メディアはこれが、今季限りでレアル・マドリードを退団した元ベルギー代表FWエデン・アザールに向けられたもので、クロースによる揶揄だと指摘している。その後、クロースは「けれど楽観的に考えよう。すでに契約が交わされたのなら、マドリードへようこそ」と続け、ベリンガムを歓迎した。

 2019年夏にチェルシーから1億1500万ユーロの移籍金でレアル・マドリードに加入したアザールは、加入以降の度重なる負傷により最後までトップフォームを取り戻すことができず。クラブとの契約は2024年6月までと1年の契約が残っていたが、レアル・マドリードは今月3日に今季限りでの契約解消を発表。今シーズンは公式戦10試合の出場にとどまるなど、在籍4シーズンで目立った活躍を見せることができなかった。

 果たして、ベリンガムは新天地で本来のパフォーマンスを発揮できるのか。大きな注目が集まるところだ。