韓国Kリーグ1(1部)で元Jリーガー同士による監督交代が行われた。

 江原FCは6月15日、チェ・ヨンス監督の解任とユン・ジョンファン新監督の就任を発表した。

 解任されたチェ・ヨンス監督は現役時代、ジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド市原・千葉)、京都パープルサンガ(現京都サンガF.C.)、ジュビロ磐田に在籍した元Jリーガーで、2021年11月に江原FCの監督に就任した。

 就任は2021年シーズンのリーグ戦残り2試合というタイミングで、江原は2部降格の危機に瀕していた。ただ、チェ・ヨンス監督は入れ替え戦に進んだチームを1部残留に導くと、2022年シーズンは史上最多勝利数(14勝)で最多勝ち点(勝ち点49)を積み上げ、クラブ史上最高順位タイの6位でフィニッシュさせた。

 ところが、今季は第18節終了時点で2勝6分10敗の12チーム中11位。最下位の水原三星ブルーウィングス(勝ち点9)とはわずかに3ポイント差、10位の水原FC(勝ち点18)とは6ポイント差と低迷が続いた。何よりチーム総得点数(11ゴール)が断トツリーグワーストと、深刻な得点力不足に苦しんだ。

 そんなチェ・ヨンス監督の後任を務めるのが、昨季まで3年間ジェフ千葉を率いたユン・ジョンファン監督だ。新指揮官も前任同様、セレッソ大阪サガン鳥栖で活躍した元Jリーガーで、監督として鳥栖とC大阪を率いた経験もある。

 ユン・ジョンファン監督はジェフ千葉を退任後、今年1月にKリーグアンバサダーに就任し、シーズン開幕以降は解説としてマイクも握っていた。しかし今回、2015~2016年に蔚山現代を率いて以来、約7年ぶりに監督としてKリーグの現場に復帰することになった。

 新たに江原を率いるユン・ジョンファン監督の初戦は、6月25日にアウェイで行われるKリーグ1第19節の水原FC戦となる。史上2度目の2部降格危機に陥るチームを救うことができるのか、母国での采配ぶりに注目したい。

文=ピッチコミュニケーションズ

江原FCを率いることになったユン・ジョンファン監督 ※写真は千葉時代のもの [写真]=Getty Images