2023年6月14日(水)東京芸術劇場 シアターイーストにて、ピンク・リバティの新作公演『点滅する女』が開幕し、舞台写真と作・演出・主宰を務める山西竜矢よりコメントが届いた。

東京芸術劇場が才能ある若手団体とタッグを組み上演する芸劇eyesに選出された本作は、田舎町で工務店を営む一家のもとに、亡くなった長女が別人の体を借りて帰ってくるという一風変わった設定で送る、家族にまつわる物語。

    写真:中島花子

    写真:中島花子

    写真:中島花子

    写真:中島花子

    写真:中島花子

    写真:中島花子

ダブル主演となる姉妹役は、映画『わたしの見ている世界が全て』でマドリード国際映画祭2022外国映画部門 主演女優賞を受賞した森田想と、劇団時間制作10周年記念公演『哀を腐せ』で主演を務めることが明らかになった岡本夏美。さらに、姉妹の両親に金子清文、千葉雅子(猫のホテル)、森田演じる鈴子の兄に水石亜飛夢、工務店の従業員に日比美思、斎藤友香莉、若林元太、富川一人(はえぎわ)、警察官に稲川悟史(青年団)、モノローグを担う定夫役に大石将弘(ままごと/ナイロン100℃)と舞台・映像の双方で活躍する実力派が顔をそろえる。劇中音楽は多数の海外映画祭を席巻する映像制作集団・大田原愚豚舎の渡辺雄司が担当する。

    写真:中島花子

    写真:中島花子

    写真:中島花子

    写真:中島花子

幻想的で美しい夏の一幕をブラック・ユーモアを交えながら描き出す家族劇。本作は6月25日(日)までの上演となる。

    写真:中島花子

    写真:中島花子

    写真:中島花子

    写真:中島花子

 
【ストーリー】
初夏。緑眩しい、山あいの田舎町。
父、母、兄と共に実家の工務店で暮らす田村鈴子は、家族の間にある静かな歪みに悩んでいた。表面的には仲の良い田村家だったが、5年前、家族の中心だった長女・千鶴が亡くなってから、その関係はどこかおかしくなっていた。
そんなある昼下がり。一人の見知らぬ女が、田村家を訪れる。
「千鶴さんの霊に、取り憑かれてまして」
女の奇妙な言葉をきっかけに、ぎりぎりで保たれていた彼らの関係は、大きく揺り動かされ─

一年半ぶりのピンク・リバティ新作公演は、喪失に苦しむある家族に訪れた幻想的な夏の一幕を、ブラック・ユーモアを交えて軽妙に描き出す、さみしくも美しい家族劇。


山西竜矢 コメント

新作公演『点滅する女』開幕しました。
初の東京芸術劇場シアターイーストに臨む本作は、ピンク・リバティの過去作が凝縮された一本になっていると思います。
片田舎に住む一家の元に訪れた幻想的な一夜は、奇妙で可笑しく、それでいて悲しいものです。
“家族”とは一体なんなのか—
その内臓を引っ張り出そうと自分なりに描いた物語が、力強いスタッフの皆様が作り上げてくださった空間に、粒だったキャストによって今立ち上がっています。
リアリティとファンタジーが混ざり合った2時間、是非ご覧いただけましたら幸いです。25日までの10日間、劇場でお待ちしております。

『点滅する女』舞台写真