宮崎駿監督によるスタジオジブリアニメ映画君たちはどう生きるか』の7月14日公開を記念し、『金曜ロードショー』(日本テレビ系/毎週金曜21時)では、7月7日に『風の谷のナウシカ』、7月14日に『コクリコ坂から』、7月21日に『もののけ姫』と、3週連続でスタジオジブリ作品を放送する。

【写真】7月7日にノーカット放送される映画『風の谷のナウシカ』場面写真

 第1夜の7月7日は、宮崎駿監督の原点ともいえる、1984年公開の『風の谷のナウシカ』。人間にとって毒となる“瘴気”を出す森「腐海」。腐海を巡る大国との争いに巻き込まれながらも、巨大な生物・王蟲たちと心を開こうとする、優しく、強いヒロイン。日本のアニメーションを代表する作品だ。

 第2夜の7月14日は、宮崎吾朗監督作品で少女漫画が原作の青春物語『コクリコ坂から』。横浜のとある高校に通う、16歳の少女・海は、歴史ある文化部部室の建物を守ろうとする少年・俊と出会う。ともに活動をするうちにひかれ合う二人に衝撃の運命が…。

 企画・脚本は宮崎駿、できた脚本を宮崎吾朗監督が絵コンテに仕上げていくという形で制作は進められた。舞台になった時代のヒット曲「上を向いて歩こう」が挿入歌として使われている。戦後復興の中、貧しいけれど希望に満ち、みんなが上を向いていた時代が描かれる。

 第3夜の7月21日は、宮崎駿監督渾身(こんしん)の超大作もののけ姫』。1997年の公開当時、日本映画の興行収入記録を塗り替え、日本だけではなく世界が驚き、絶賛した圧倒的な大傑作だ。

 村を救うも右腕に呪いを受け、村を追われた少年アシタカ。自分の運命を受け入れながら、“もののけ姫”サンとの出会いを通して、森と人が争わずに済む方法を模索し続ける。

 また、この夏、『金曜ロードショー』に撮影技師のキャラクター「フライデーおじさん」のオープニングが復活する。

 『もののけ姫』制作中の1997年。忙しい中、宮崎駿監督が描いてくれたのがカメラを回す撮影技師のおじさんの絵。これを映像化したのが、『耳をすませば』の監督を務めた近藤喜文。さらに久石譲が「Cinema Nostalgia」という曲をつけ、誕生した。実は「フライデーおじさん」という名前が付いたのは、2021年とごく最近。宮崎駿監督が名付けた。

 なお、『金曜ロードショー』とスタジオジブリが共に歩んだ軌跡をたどる企画展「金曜ロードショージブリ展」(東京展)が、天王洲・寺田倉庫 B&C HALL/E HALLにて6月29日9月24日まで開催。

 1985年に始まった『金曜ロードショー』。翌86年には『風の谷のナウシカ』を金曜ロードショーとして初放送し、これまで200回以上にわたってスタジオジブリ作品を放映してきた。企画展では、放送された時代ごとの記憶と記録を通じてジブリ作品の魅力に迫るほか、昭和から平成、令和へ、その時代ごとの世相を掘り起こすことで、作品の持つ時代性と普遍性を浮かび上がらせる。また、『風の谷のナウシカ』に登場する“腐海”を表現した空間にも入り込むことができたりと、ジブリ作品の世界観を楽しめる。10月7日~2024年1月28日まで、富山県美術館にて同・富山展が開催。

 アニメ映画風の谷のナウシカ』は7月7日(放送枠30分拡大)、『コクリコ坂から』は7月14日(※サッカー中継のため最大15分、放送開始時間が繰り下がる可能性あり)、『もののけ姫』は7月21日(放送枠50分拡大)、『金曜ロードショー』(日本テレビ系/毎週金曜21時)にて放送。

映画『風の谷のナウシカ』ビジュアル (C)1984 Studio Ghibli・H