古市憲寿

17日放送の『中居正広のキャスターな会』(テレビ朝日系)に、社会学者の古市憲寿氏がレギュラー出演。回転寿司チェーン・スシローの巨額な賠償請求を「難しいのでは」と推測し、スシロー側の不祥事にも言及した。


■6,700万円の巨額賠償

スシローをめぐっては今年1月、SNSで卓上の醤油や湯呑みを舐める客の動画が拡散され、“迷惑動画”“寿司ペロ事件”などとネット上で大騒動に。

客離れや株価の暴落を招いたほか、再発防止策に追われるなどの被害を生み、先日にはスシロー側が動画の主に6,700万円の損害賠償を請求したことが明らかになった。

しかし、この金額をめぐっては、世間でも賛否両論の議論に発展。番組はこの話題を扱い、出演者に意見を求めていく。


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■店側の対応にも理解

最初にコメントを求められたヒコロヒーは、「回転寿司さん側が、『これだけのことをしたんだ』ということを伝えている」「向こうはこんだけ怒ってる」「でも、もっと他にやりようがあるんじゃないか」など、賛否両方の意見に理解を示す。

続いて、劇団ひとりは「抑止としては必要だと思いますよ」「(高額請求によって)いろいろ言われちゃってるけど、それは回転寿司業界を背負ってるから」「嫌われ役を買わなきゃいけない」など、スシロー側の対応に理解を示していった。


■SNSの「スシローを救いたい」に言及

他方、古市氏は「昔から別に、(客の迷惑行為が)なかったわけじゃないと思うんですよ。たまたま動画に残ったかどうかってだけで」と前置きした上で、賠償金額に言及。

「お店側も、6,700万円って到底認められるとは思っていないはずで」とすると、「だって、いくら動画が拡散されたとはいえ、逆に応援した人もいたわけじゃないですか? 『今だからこのお店行こう』って」と、騒動後にSNSで起こったスシローを救いたい」運動に触れた。


■因果関係の証明が難しいと冷静分析

これに中居正広は「でも株価も…」と述べたが、古市氏は「株価も一時的なもので」と指摘。さらには、「そもそも、回転寿司業界って不祥事がたくさんあったわけじゃないですか。おとり広告だったりとか」と、スシロー消費者庁から景品表示法違反で措置命令を出された件も引き合いに出す。

こうして古市氏は、「そういうことがたくさんあって… だから、厳密に言えばどの行為で株価が下がったかは言えないはずなんで」と、株価の変動と迷惑行為の因果関係を冷静に分析。

最終的には、「お店単位での賠償ってのはもしかしたら認められるかもしれないけど、チェーン店全部の株価みたいなことが認められるってのは、なかなか難しいんじゃないかなと思います」と結んだ。

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(文/Sirabee 編集部・玉山諒太

古市憲寿氏、スシローの巨額賠償請求に「難しいんじゃ」 過去のおとり広告にも言及