過去に一度も本塁打を打てていなかったグレインキーから痛快な一発を放った大谷。その打棒は今まさに絶好調だ(C)Getty Images

 まさしく“有言実行”の一打だった。現地6月18日に敵地で行なわれたロイヤルズ戦に、「2番・指名打者」で先発出場した大谷翔平エンゼルス)は、5回表の第3打席に特大弾を放った。

 2試合連続となる圧巻の一発が飛び出したのは、チームが1点のビハインドを追っていた無死二塁の絶好機の局面だ。過去の対戦で苦手としてきた大投手ザック・グレインキーと対峙した大谷は、フルカウントからインローに投げ込まれた69.7マイル(約112.1キロ)のカーブをジャストミート。打った瞬間にそれと分かる打球はグングンと飛距離を伸ばし、ライトスタンドに着弾した。

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 23号を放った前日の試合後に「明日、151号を打てるように頑張ります」と語っていた大谷。文字通り有言実行となる一発で、今シーズンの本塁打数を24に伸ばし、メジャー全体での本塁打争いにおいて独走のトップに立っている。

 直近7試合での打撃成績は圧巻の一語で、打率.435、6本塁打、12打点、出塁率.588、長打率1.304と驚異的なスタッツをマークしている。現地6月19日に発表される週間MVPも受賞が確実視されている状態だ。

 猛打を披露し続ける大谷には、米メディアも脱帽するしかない様子だ。とりわけ、二刀流の天才を追い続けている専門サイトは興奮を抑えられない。日夜ありとあらゆるエンゼルスの情報を発信している『Halos Hangout』は「オオタニがいかに常軌を逸した存在であるかを示す現状」と題した記事を公開。強打者が揃うアメリカン・リーグ三冠王の可能性すらも感じさせている28歳の日本人を次のように絶賛した。

「直近18試合のオオタニはもう抑えようがない。40%以上の確率でヒットを放ち、打席の半分以上の確率で出塁する。そして、1.015という数字は彼の長打率であり、OPSではないのだ。これは前代未聞の数字だ」

 そして「オオタニは世界最高の野球選手である。これはおそらく満場一致の見解だろう。昨シーズンのMVPはジャッジが獲得したかもしれないが、オオタニが健康である限り、この賞は毎年、彼のものになる」と断言する『Halos Hangout』は、こう期待を寄せている。

「オオタニのような選手はこれまでに一度もいなかったし、これからも見られないかもしれない。いまの彼は我々が目にしたことがなかった非現実的なパフォーマンスを披露しているんだ。どうかフリーエージェントになるかどうかを気にせず、彼がエンゼルスにいる間を楽しもうじゃないか」

 日々娯楽を提供し続ける大谷。この稀代の天才の進化はまだまだ止まらない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

直近7戦6発、長打率は驚異の1.304!大谷翔平の「非現実的」な打撃に米メディアは愕然「健康である限りMVPは彼のもの」