投打で違いを生み出し続ける大谷。どちらもリーグ屈指のスタッツを残す偉才に、百戦錬磨の名ストッパーも驚くばかりだ。(C)Getty Images

 連日のように大谷翔平エンゼルス)が見せる図抜けたパフォーマンスに百戦錬磨の名クローザーも舌を巻く。

 今の大谷はまさに非の打ち所がない。とりわけ打者としての成績は圧巻だ。現地6月18日に行なわれたロイヤルズ戦では、MLB通算224勝の名投手ザック・グレインキーから2試合連続となる24号ホームランをマークするなど活躍。メジャー全体でも2位のピート・アロンソメッツ)に2本差をつけて単独トップに君臨している。

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 さらに今季の打率を3割台(.300)に乗せている大谷は、ホームラン(24)と打点(58)、OPS(1.016)、長打率(.632)の4部門でリーグトップを維持。メジャーに挑戦した日本人選手では前代未聞と言える三冠王の可能性もにわかに浮上しているのだ。

 そして、いずれもハイスタッツを投手として6勝を挙げ、リーグ最少の被打率(.178)を保ちながら挙げている点は特筆すべきだろう。これこそ大谷が「地球上で最高の選手」(元ヤンキース左腕C.C.サバシア談)と言われる所以に他ならない。

「野球の神様」と称されるベーブ・ルースとも当たり前のように比較されるようになった大谷。そんな稀代の天才が見せる活躍を「革命的だ」と絶賛したのは、かつてレッドソックスなどで活躍した守護神ジョナサン・パペルボンだ。

 100マイル(約160.9キロ)近い剛速球を武器に、MLB通算368セーブを挙げたキャリアを有するパペルボン。そんな「炎のストッパー」は、米ラジオ局『WEEI-FM』のポッドキャスト番組「Baseball Isn’t Boring」に出演。そこで「俺はベーブ・ルースとオオタニのどちらを見たいかと言われたら迷わずに大谷と言うね」と断言してみせた。

「オオタニは異常なほどに凄いんだ。みんな、彼を見ていられる自分がどれだけ幸運なのかを理解すべきだ。現代版のベーブ・ルースを間近に見られることを幸せに思うべきだね」

 大谷の稀有な価値を強調したパペルボン。彼はさらに「たまに思うよ。『こいつは本当に実在しているのか?』ってね」と続けた42歳は、自らの経験をもとに持論を展開した。

「俺はメジャープレーし続けるために何が必要で、何を準備すべきかをわかっているつもりだ。それをピッチャーバッターの両面でやらなければならないというのは、本当に驚きだよ。繰り返すけど、この男を見られることを俺たちは幸運に思わなきゃいけない。オオタニは異常なほどに飛んでいく打球を打ちまくって、100マイルのボールも平然と投げるんだ。もしも、彼がMVPを逃すとしたら、それは怪我をした時だけだよ」

 異次元のレベルで二刀流を続ける大谷。パペルボンの熱弁はその価値を改めて認識させられるものであった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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