パーソルキャリア(東京都千代田区)が運営する転職サービス「doda(デューダ)」が、「転職したい会社」に関する調査を実施。その結果を「doda転職人気企業ランキング2023」として発表しました。

1位の企業「社風がよさそう」「社員の満足度が高いイメージ」

 調査は2023年2月、22〜59歳の正社員の男女を対象に、インターネットリサーチで実施。5083人から有効回答を得ています。なお、調査形式は、投票者が転職を希望する企業を自由形式で1位から3位まで記入し、持ち点10ポイントの中から、それぞれの企業への志望度合いに応じて自由にポイントを振り分けるものです。

 調査の結果、総合ランキング1位は「トヨタ自動車」、2位は「グーグル」、3位は「ソニー」という結果になりました。このトップ3は2020年から4年連続となります。

 1位の「トヨタ自動車」は、「業種別 メーカー(機械・電気)」「職種別 営業系」など17の調査区分で前年同様1位をキープ。さらに「職種別 事務・アシスタント系」と「年代別 30代」の区分でも、2位の「グーグル」を抜いて1位となっています。

 投票ポイントにおいても、前回は1位「トヨタ自動車」と2位「グーグル」の差が600ポイントほどでしたが、今回は「トヨタ自動車」が5453ポイント、「グーグル」が3862ポイントと、1591ポイントの差を広げる結果になり、その人気の高さに拍車がかかっていることがうかがえます。

 そんな「トヨタ自動車」については、「社風がよさそう」「社員の満足度が高いイメージ」といった声が多く見られる結果に。自社メディア「トヨタイムズ」などで自社の取り組みを積極的に発信している影響からか、企業イメージもよく、こうした背景が、ポイントアップの要因になっていると考えられます。

 その他、「ファーストリテイリング」は前回48位から11位へと大幅に順位アップしました。初任給の引き上げを含む、最大40%の給与アップのニュースに好感が持たれたようで、「初任給が高くなったと最近話題だから」「物価上昇の中、給与の引き上げが話題になったから」「賃上げで給料がよさそうだし、働きやすそう」など、給与水準に関する多くのコメントが。

 また、前回13位から9位に順位を上げた「任天堂」も、2023年4月から全社員の基本給と初任給を一律10%引き上げたことがニュースになったなど、インフレが進む中で賃上げに取り組んでいる企業への人気の高まりがうかがえる結果となっています。

 調査結果を受けて、doda編集長の加々美祐介さんは「賃上げなど社員の待遇改善に率先して取り組んだ企業の順位が大きく上がる傾向が見られました。急速なインフレが進んでいく中で、今後の自身の給与について考える方も多かったのではないでしょうか」「業種や規模にかかわらず、働き方改革の推進に取り組む企業が増え、はたらきやすさや福利厚生を投票理由にしたというコメントも目立ちました。賃金アップを含めた待遇面や環境面など、総合的なはたらきやすさが大きなポイントになる傾向は、今後も変わらないと考えられます」とコメントを寄せています。

オトナンサー編集部

「転職したい」人気企業1位は?