中国と内モンゴル自治区で石炭採掘・販売を手掛ける蒙古能源(00276/香港)が6月19日、2023年3月期通期の決算を発表した。85%以上の大幅な増収となった一方で、赤字額が大きく増加した。
 
 23年3月期通期の売上高は29億530万香港ドルで、前期の15億6271万ドルから85.98%の大幅な増加となった。新型コロナによる影響を受けたものの、中国とモンゴルの越境政策が改善したこと、粘結炭の生産増、大々的な販売促進に取り組んだことで過去最高の売上高を記録した。
 
 当期の販売量は粘結炭が135万1600トンで前期比68.47%増、動力用石炭が24万7500トンで同41.35%増、原炭が3万9000トンで同26.64%増だった。
 
 一方、当期純損益は16億309万ドルの赤字となり、前期の3億4905万ドルから赤字額が4.59倍に膨らんだ。転換社債型新株予約権付社債に付随するデリバティブの公正価値変動損失が3億ドル(前期は1億8500万ドルの変動益)となったほか、不動産および設備の減損損失を12億3100万ドル(前期は3億7717万ドル)計上したことで収益を大きく圧迫した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

蒙古能源、23年3月期通期は過去最高の売上高も赤字が大幅に拡大