一般社団法人海と日本プロジェクトinながさきは、2023年6月9日大村市立鈴田小学校 5年生 34名を対象に、大村湾の主要水産物であるナマコや生き物を通じて子どもたちが地元大村湾への関心を深め、海の環境問題や海の魅力を知ることで身近な大村湾を守りたい!という心を育むことを目的として、漁業体験イベント〈担い手体験〉を開催いたしました。
座学講習(漁師から学ぶ海の仕事/長崎県の海と環境問題・大村湾の生き物について)と、漁船で実際に海に出る体験学習(稚ナマコ種苗放流・刺網漁見学)の⼆部構成で行い、最後に海洋ごみ問題について学び、港の清掃活動を実施しました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

  • イベント概要

・開催概要:小学生向け漁業体験イベント〈担い手体験〉

・日程:2023年6月9日(金)

・開催場所:漁民会館(長崎県大村市久原1丁目223-67)

      大村湾東部漁業協同組合地先

・参加人数:大村市立鈴田小学校5年生34名、担当教諭2名

・協力団体:大村市長崎県大村市漁業協同組合・大村湾東部漁業協同組合

  • 海に種を蒔く?子どもたちの反応は…

「よろしくおねがいします!」と元気いっぱいに訪れた鈴田小学校5年生34名。

漁民会館では、1.漁師さんが普段どんな仕事をしているのか知ろう 2.海で実際に起きている問題を知ろう 3.市や町の人みんなで一緒に大村湾を守ろう のテーマのもと講義が行われました。引率の先生より「社会の学習〈水産業〉の予習になる」とのお話があり、子どもたちは各自熱心にメモを取り参加しました。

現役漁師が語る漁業の現状では、環境の変化による漁獲量減少など厳しい現実も隠さず伝え、子どもたちは真剣な表情で聞き入っていました。その後、若い漁師を「みなさんと同じ年齢の頃から船に乗って修行したお兄さん」として紹介すると驚きの声があがり、ぐっと海を身近に感じる学びの時間となりました。

また講義では、これから体験するナマコの種苗放流を「海に種を蒔くこと」とわかりやすく表現。豆粒くらいの大きさの稚ナマコが2~3年かけて大きくなる、ナマコは冬眠する(夏に眠る) 、と育つ過程を丁寧に説明すると、子どもたちは「え~!」と身を乗り出して興味を持っていました。初めのナマコの印象は「ぐにゅぐにゅ」「おいしい!」というものでしたが、ナマコをみんなで協力して守ろうと意識が変わった瞬間でした。

質疑応答では、「漁は何人でしますか?」「1日何時間働きますか?」「毎日何時に起きますか?」と仕事として現実的に捉えているものが多く、また「海に出る際に気を付けていること」「漁師の魅力は」など、より踏み込んだ内容にまで及びました。

  • 大きくなってね!稚ナマコ6万匹を放流。

漁師と子どもたち5~6名がそれぞれ漁船に乗り込み大村湾を出航。「行ってきます!」と力強く手を振り、「楽しみ!」「魚に触りたい!」とわくわくした様子で海に出て行きました。

最初は漁師に教わりながら恐る恐る稚ナマコの種苗放流を行う子どもたちでしたが、次第に「大きくなってね」「また会おうね」と声が出て、頼もしく成長した姿を見せてくれました。

漁業体験では漁師が刺し網を引く作業を見学、魚がかかっているかドキドキしながら見つめ、魚を見つけると「すごい!」と歓声があがりました。「魚がいた!」「それは何の魚ですか?」「イカを持った!気持ちいい!」「カニは固い!」など会話が飛び交い、またすれ違う船同士で手を振って挨拶をし、楽しく学ぶことができました。

港では大村市産業振興部 農林水産振興課 職員より海洋ごみの現状について説明を受け、海から戻ったばかりの子どもたちは、海のごみを「身近な自分のこと」として受け止めている様子でした。清掃活動では「これは燃えるごみ?燃えないごみ?」と分別の判断ができない場面が多く、普段の分別方法を家に帰って聞いてみよう、と新しい興味が広がるきっかけとなりました。

  • 参加した子どもからの声

・普段食べている魚を獲るところを見て、やってみたいと思いました。

・海をきれいにして魚がたくさん来てくれるようにしたいです。

・大村湾の知らないことをたくさん知ることができました。

・船に乗って海を見ると水がちょっと濁っていることがわかったので、海をきれいにしたいです。

・ごみ拾いの時にガラスが落ちていて危ないと思いました。もっときれいにしたいです。

<団体概要>

団体名称:一般社団法人海と日本プロジェクト in ながさき

URL:https://nagasaki.uminohi.jp/

活動内容:県内企業・団体への「海と日本プロジェクトinながさき」への参加要請、海と日本プロジェクト in ながさき 応援動画の制作・放送やホームページの制作、長崎県独自の特徴を活かしたイベントの開催 など

日本財団「海と日本プロジェクト」

さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。

https://uminohi.jp/

「大村湾ワンダーベイプロジェクト」

超閉鎖性海域であるが故に、周辺地域の生活環境が影響しやすい大村湾は、地域住民・企業・自治体がワンチームとなって取り組み、大村湾を大切に守る気持ちを育む必要があります。そこで、2023年度新たに立ち上がったのが「大村湾ワンダーベイプロジェクト」です。日本財団 海と日本プロジェクトの活動の一環として、豊かで美しい大村湾を守るために推進するプロジェクトです。

配信元企業:海と日本プロジェクト広報事務局

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ