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台湾在住のある男性は、自宅近くに駐車場を確保できず、何度も駐車違反の切符を切られていた。そんな彼がこれ以上の罰金は避けたいとして、アパートの屋上に駐車するという極端な手段に出た。この事態について、近隣住民からは不安の声があがっていることを台湾のケーブルテレビ局『東森電視』などが伝えた。

台湾・台中市北区の住民が、自宅の向かいにあるアパートの屋上に車2台が置かれているのを見つけて動画撮影し、ネット上に投稿した。同時に住民は、この事態を地元当局に通報したそうだ。

動画には、3つある屋上スペースのうち最上階に車1台が駐車されており、もう1台は車体の後部が建物からはみ出す形で置かれている様子が映っている。アパート周辺は密集した住宅街であり、近隣住民が心配するのもうなずける。

車をアパートの屋上に駐車したのは、このアパートの所有者である60~70代の男性だ。彼によると、当初は路上に駐車していたが、違法駐車のため何度も罰金を科されたそうだ。そこでクレーンを使って車を屋上まで持ち上げるという手段を思いついた。土木工事業者の男性の自宅1階には、外にはみ出すほどの量の配管や建築工事などの資材が置かれており、自宅に収納しきれない資材を廃車になった2台に収めているとのことだ。

近隣住民は男性の駐車方法を見て心配しているが、当の本人は「建物は鉄とコンクリートでできているので、車2台の重さを十分に支えることができます。心配無用です」と話している。また市の職員もこの男性に連絡を取り、車両を撤去するように求めたが、彼は「厳密には何のルールも破っていない」と主張した。

台湾のニュースメディア『中国時報』によると、台中市都市開発局は4月7日に地元警察、区役所職員とともに、男性の立ち合いのもとで現地調査を行ったそうだ。その結果、男性は法律に違反していないことが判明したものの、公共の安全を守るために車両の移動が指示された。その際に男性は、今年10月に桃園の山間部に車両を移動させる予定であることを話したそうだ。

今回のニュースには、人々から「屋上に車を上げるより、コストコで屋外用収納庫を2台買って荷物を保管する方が現実的だと思う」、「地震が発生したら、誰が犠牲になるか分からない」といったコメントがあがっている。

画像は『東森電視 2023年6月9日付「車飛上頂樓?透天厝頂樓奇景 停2台廂型車」(圖/東森新聞)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)

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