映画、テレビドラマ、舞台に活躍する女優・森川葵が28歳の誕生日となる6月17日に自身初の写真集「Ebipilaf (エビピラフ)」を発売。“最初で最後”と謳う写真集に込めた思い。そして、Twitterトレンドを連発する「それって!?実際どうなの課」(日本テレビ系)のチャレンジ企画“ワイルド・スピード森川”についても語ってもらった。

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■「森川葵ってやっぱりいいよね」そう言ってもらえるような存在に

――「最初で最後の写真集」というお話です。出版を決めたのにはどんな気持ちがあったのでしょうか?

これまで芸能生活を送ってきた中で写真集を出したいという気持ちが湧いたことがなく、どうしてかというと、出す必要性を見いだせなかったんですよね。それがスタッフさんとのふとした会話をきっかけに、一度ぐらい出してみてもいいかなという気持ちが芽生えて。ただ、出すからには2冊目、3冊目と続けるのではなくて、今回の作品を唯一の最高の1冊に仕上げたいと思いました。そういう意味を込めての「最初で最後の写真集」です。

――「Ebipilaf (エビピラフ)」という変わったタイトルです。これはどのような意味で付けたのでしょうか?

タイトルについてはものすごく悩みました。最初はまじめな方向で考えていたんですが、それもなかなかしっくりこなくて。で、だいたいの使用カットと並びが決まったとき、すごくしっかりした内容だったので、これは逆にタイトルで遊べるなと思ったんですよね。元々遊びも欲しいなと思っていたし、そう考えていたら、突然ふと「エビピラフ」という言葉が浮かんだんです。英語表記にするとちょっとおしゃれな単語っぽく見えるのと、この綴りで検索するとヒットする項目が少なくて、埋もれないのもいいなって。

あと、エビピラフってみんなが知っている身近なメニューだけど、案外頻繁に食べるわけじゃない。でも久しぶりに食べるとやっぱり美味しいよねっていう食べ物じゃないですか。そんなエビピラフっていう存在が、自分のありたい形にマッチしていたんです。常にみんなが気にしているほどの存在ではないけど、久しぶりに見ると「森川葵ってやっぱりいいよね」って。そう言ってもらえるような存在になりたいというのが自分の中にあったので、これはすごくマッチしているし、ちょうどいいお遊び感もあるしというところで、この「Ebipilaf (エビピラフ)」に決めました。

■中途半端は嫌だから、出し惜しみなく

――水着も含め露出度の高いカットも多くありますが、刺激的なのと同時に非常に綺麗な仕上がりです。

後に残るものだし、中途半端にやるのも嫌だし、最初で最後なら全部出しちゃえって。私って、すごく極端な考えをする人間なんですよ。「これはいきすぎかな?」みたいな衣装も私的には全然OKで、そういう“普通のかわいい”とはちょっと違う視点で“かわいい”衣装を選んだ結果、今回のような内容の写真集になりました。セクシーな下着も素敵でしたし、女性が見たときに美しい、綺麗だと思ってもらえるようにと考えながら選びました。

――写真集の中で特に見てほしいカットを挙げるとしたら?

あるとき友達がお尻の形を褒めてくれたことがあって、それから私のお尻ってチャームポイントなんだと気付くことができたんですよね。いい感じにあざとく撮れたと思うし、気に入っています。あとはハイレグの衣装もあり、自分的にはすごくチャレンジで印象的な撮影でした。今回のカットは本当に“大人になった今”だから出せたものだと思います。

■「この子ちょっとおかしいぞ」から始まったワイルド・スピード森川

――森川さんと言えば、「それって!?実際どうなの課」で芸能人初を連発するチャレンジ企画も話題です。

あれ、元々はスゴ腕の達人を訪ね、その技術を見せてもらい、私もついでにちょっと挑戦するという企画だったんです。その挑戦部分で私がわりとできてしまって、クレーンゲームの達人あたりから見に行くという企画ではなく、挑戦するになっていったんですよね。スタッフさんも「あれ、この子ちょっとおかしいぞ」ってなったみたいです(笑)。

――自分の才能に自覚はあったのですか?

全くないです。体育の成績だっていつも平均以下でしたし。ただ、母の話だと「葵は昔からわりとなんでもできたよ」って。

――高難度チャレンジを成功させる極意というのは何かありますか?

達人の動きをしっかり見ることですね。それが一番参考になるので。どう動いて、どういう角度で物を見て、どういう角度で使っているのかとかを観察します。言葉で聞くより形を真似してしまうのが一番の近道です。

――普通はそれが難しいから聞くのだと思いますが…。見抜く分析力と理解力、実践できる頭抜けた勘の良さがとんでもないコピー能力になっている気がします。チェレンジ中の強靭なメンタルも。

その辺、本当に自覚がなくて(笑)。でも人を見るのは好きで、観察力は鋭い気がします。メンタルは、番組ではそう見えますけど、実はそんなに強くないんですよ。「できない」と言うのが嫌っていうのが大きいですね。

――達人も目を丸くするハイスピード習得を連発していることについて、どんな心境ですか?

なんかすいませんって感じです(笑)。まさかこんなに注目してもらえるなんて。楽しんでもらえているのも嬉しいし、ありがとうございますという気持ちでいっぱいです。

――いずれは大会に出場したり、元祖芸能人初・堺正明さんとの共演なども夢にあったりは?

色んな技を習得してきたので、食べていくことに困ったらこのパフォーマンスで生きていけるなとは思います。堺師匠と並ぶのは畏れ多いですね。むしろ新春隠し芸大会のない時代で良かったです(笑)。

■主演ドラマで気付いた、褒めることは自分自身を幸せにするということ

――6月12日から森川さん主演のドラマ「褒めるひと褒められるひと」(NHK総合)の放送が始まっています。このドラマの見どころと、本業の俳優業で今お持ちの目標を教えてください。

このドラマは「褒める」ということがテーマにあります。褒めるって身近すぎて、あえて取り上げるテーマではなかったり、褒められても「ありがとうございます」くらいのお返しで、私自身、深く考えたことはありませんでした。けれどこのドラマをきっかけに、褒めること、褒められることを意識するようになって、そうすると人を褒めるのは相手だけでなく、自分も幸せになれることなんだと気付きました。自分の発している言葉の気持ち良さもあるから、自分自身も人を褒めることで幸せな気持ちになれるんですよ。

――人を褒めることで自分も幸せになれる。良い言葉ですね。

褒めることが苦手な人ってけっこう多い気がしますけど、楽な気持ちでお互いを褒め合えるといいんじゃないかなって思います。私は褒めることに対して色々な感情を持つようになったし、視聴者の皆さんも学校や会社、普段の生活の中であまり深く関わってこなかった人がいたら言葉をかけて、ちょっとしたことでいいから褒めてみてください。きっと新しいコミュニケーションが生まれて人間関係が広がっていくと思います。

■取材・文:鈴木康道/撮影:後藤利江

ヘアメイク:牧田健史/スタイリング:武久真理江

衣装協力:ritsuko karita/Nave/neith./blanciris

初の写真集を発売した女優・森川葵/撮影:後藤利江