復調が待たれる青柳(C)Getty Images

 セ・リーグ首位の阪神リーグ戦再開となる23日から敵地横浜スタジアムで2位のDeNAと3連戦を戦う。

 相手左腕エース、今永昇太と投げ合うのは未勝利のビーズリー。ドラフト1位ルーキー森下翔太の再昇格が決まるなど、チーム整備を進めている。

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 また今季の先発陣では現在防御率1・13とリーグトップの大竹耕太郎やここまで5勝をあげる村上頌樹など新顔の躍進が目立つが、復帰が待たれているのはこの男にもある。2年連続最多勝右腕の青柳晃洋5月19日の広島戦に5回8安打5四死球で7失点となった試合後に降格となった。

 今季はここまで7試合に先発して2勝3敗、防御率5・63。テンポ良く投げてゴロを奪うピッチングが持ち味の右腕に何が起きているのか。

 青柳の状態に関しては球界内からも様々な考察の声が上がっている。

 かつて岡田政権下で投手コーチを務めた中西清起氏が21日に自身のユーチューブチャンネルを更新。その中でともに投手コーチを務めた佐藤義則氏と対談を行い、青柳の状態について言及している。

 佐藤氏は現在の青柳の不振に関して、配球の問題もあると前置きしながら、青柳にとって1番得意なツーシームが「対左打者のときに曲げようとしすぎて完全なボール球になっていることが多い」と指摘。そこには身体の使い方が影響しているとして「軸足が体重に乗らないまま投げるため、身体が流れ、コントロールできていない」と投球フォームに狂いが生じていることも一つの原因とした。

 その上で復調のためには「どれだけ左バッターの懐にボールを投げられるかがポイント」として、現状では「ストライクゾーンが3分の2しか使えてない」とボール球が多くなっていることにより、打者にも見極められやすくなっているとした。

 身体の使い方に関しては中西氏からも「猫背気味で腰が引けた状態で投げる。その分余計に抜けてしまう」という指摘も出た。

 青柳も自身の「弱点」は自覚している。21日のウエスタン・オリックス戦で先発した右腕は左打者7人が並んだ打線に対し、内角への投球をテーマに122球の力投。7回6安打3失点と日々、模索しながら目指す形へ少しずつ近づいている。

 いずれにせよ、今後し烈さを増すペナント争いの中で目指す「アレ」のために、2年連続最多勝右腕の力が必要なときは必ず来る。巻き返しに期待したいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「ストライクゾーンが3分の2しか使えてない」2年連続最多勝右腕、阪神・青柳にレジェンドOBから指摘された「復活ポイント」とは