「延伸は決定事項です」とのこと。

TX土浦延伸プロジェクト、スタート

茨城県の大井川和彦知事は2023年6月23日(金)の記者会見で、つくばエクスプレスの県内延伸について、土浦駅へ延伸する方向で進めていくことを表明しました。

県内延伸をめぐっては、「土浦方面」「茨城空港方面」「水戸方面」「筑波山方面」の4ルートが検討され、第三者委員会が3月末に「土浦方面の延伸が最善」とする提言書をまとめています。これを受けて県はパブリックコメントを実施した結果、85%が県内延伸に賛成だったそうです。

県は、最も実現可能性のある延伸先として土浦を選定し、その実現性をさらに高めていく構え。なお、JR常磐線との接続は土浦駅として、延伸構想の具体化に向けた検討を進めていくとしています。

さらに、それが実現したのち、「次のステップ」として、茨城空港の着陸制限の緩和や、空港をとりまく状況が変化した場合、「改めて茨城空港延伸について議論する」との見解を示しました。

ただし第三者委員会の報告では、その土浦延伸ですら、費用対効果(BC)で赤字になるとの予測であり、延伸に反対する声の主な理由も、ここにあるといいます。

プロジェクトの課題を問われた知事は、「1にも2にも採算性」と回答。現状ではつくばエクスプレス沿線の近隣都県の理解を得ることも難しい。開発計画でいかに採算性を高めていくかが重要だと話しました。

また、スケジュール間についても明確にはできないとしたものの、「(国の)交通政策審議会(の答申)に盛り込んでもらうことがひとつのカギになる。次の諮問は2028年。これがひとつの山場だ」としました。

つくばエクスプレス(画像:写真AC)。