養子縁組で6人きょうだいの父親となった男性カップルが、初めて家族一緒に父の日を迎えたというニュースがアメリカから届いた。6年前に養子縁組を決意したカップルは2021年12月、5つの里親家庭に散らばって生活している6人きょうだいの存在を知り、全員一緒に受け入れることにしたという。米ニュースメディア『Good Morning America』が伝えた。

米フロリダ州タンパ近郊に暮らすダスティン・ジョンソンさん(Dustin Johnson)とパートナーのダニエル・ジョンソンさん(Daniel Johnson)は今年5月、3歳から11歳までの6人きょうだいを養子に迎えた。

2人が子供を迎えて父親になることを決意したのは今から6年前のことで、ダスティンさんはこれまでの経緯をこう振り返った。

「私たちは地域社会で里親が必要とされていることを知って、それをきっかけに里親制度を通じた養子縁組を行う決意をしました。そして2021年11月、家庭調査を受けた時に専門家から何人の子供を養育できるかと尋ねられました。私たちは『うちの車には6人乗れますよ』とジョークを言っていたのですが、12月に『本当に6人育てられますか?』と聞かれたのです。その後、ある6人きょうだいが5つの里親家庭に散らばって生活していることを知りました。詳しい事情を聞いた私とダニエルは、子供たちの写真を見た瞬間に恋に落ちました。彼らは安全で愛情のある家庭を望んでいたのです。そして『もちろん全員一緒に引き取ります』と告げ、養子縁組のマッチングプロセスを開始したのです。」

ダスティンさんによると手続きには多くのハードルがあったといい、すべての過程を終えるまでに1年以上かかったそうだ。

6人全員の養子縁組が決定したのは2022年3月のことで、その後きょうだいは二度と離れ離れになることなく、一つ屋根の下で暮らせるようになった。そして今年5月に正式な手続きが完了し、晴れて8人家族になったという。

一気に大家族となったダスティンさんカップルは、この1年で自家用車をセダンから15人乗りのバンに乗り換え、食料や日用品などは会員制倉庫型卸売りスーパーの「Costco」や「Sam’s Club」でまとめ買いするようになったそうだ。

このような生活の変化についてダニエルさんは「とても楽しくて興味深い経験ができました」と話しており、一方のダスティンさんは次のように述べている。

「最初の数週間、子供たちはただ新しい生活に慣れるのに苦労していました。長女のマイア(Maia)は男の子は幼稚であるということを理解しなければならなかったし、息子のアイゼア(Isaiah)は自分のレゴセットを壊してしまう一番下の妹ロザリンド(Rosalind)を受け入れることが難しかったようです。それでも全員一緒にいられることを本当に喜んでいました。子供たちは、きょうだいが一緒に暮らすことで予想外に色々なことが起きることを学んだのです。この1年で子供たちは成長したし、8人家族での暮らしにも慣れました。」

現在の生活について、長女のマイアちゃんは「家族みんなで一緒に過ごすことはとても楽しいです」、そして長男のリード君(Reed)は「今の生活は素晴らしく幸せです」と語っている。

そんな一家は今月18日、家族になって初めての父の日を迎えた。ダスティンさんとダニエルさんは養子縁組で初めて父親になることを検討している男性に対し、次のようなアドバイスを送っている。

「まずはやってみてほしいのです。どこの地域にも里親を必要とする子どもたちはたくさんいます。私たちは、養子縁組する人を応援します。」

画像は『Good Morning America 2023年6月16日付「Dads celebrate 1st Father’s Day after adopting 6 siblings」(Samantha Lowe Photo)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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