見た目はクールで超かっこいいのに、ドジなミス連発の“愛され男子”たちの日常をハートフルに描くドラマ「クールドジ男子」(毎週金曜夜0:52-1:23、テレビ東京系)。6月23日放送の第11話で、先日、五十嵐(瀬戸利樹)に背中を押された蒼真(川西拓実)が行動を起こし始めたエピソードが描かれた。今回もありえない大ドジをやらかしてしまったが、それに気付かないまま依頼主のコメントを見て、大きく傷つき、瞬(藤岡真威人)や視聴者を一瞬心配させた。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】久々に帰省して実家でくつろぐ颯(中本悠太)

■友人からデザインを依頼された蒼真

このドラマは、同名の人気漫画が原作。ドジさえもクールに決めてしまう“クールドジ男子”たちが運命の出会いを果たし、互いに刺激を受けたり支え合ったりしながら、コンプレックスや将来への不安など悩みや自分自身と向き合い、成長していく姿が描かれている。

蒼真は、弾き語りをしている友人からCDジャケットのデザインを依頼されて大はりきり。「いいものには必ず誰かの思いが乗っている。俺もそんな、思いの乗った仕事をしたい」と気を引き締め、かっこよさを感じさせたが、羽織っていたシャツが裏返し…。学校の友人に指摘されて気付いた彼は、恥ずかしがったりせず「本当だぁ」と笑ってシャツを着直した。そして、バッグを机に置いたまま帰ろうとする蒼真。毎回かわいいドジが止まらない彼は今日も愛せる。

■まず行動してみる事にした蒼真

その帰り道、泥酔した兄・爽太(佐野和真)からお迎え要請の電話が。迎えに行くと三間(桜田通)も居たので、CDジャケットのラフを見せて、どっちが良いか相談してみた。蒼真は、五十嵐に言われた「センスはいつも、行動した先にある」というアドバイスを実践していて、とにかくやれることは何でもやってみているのだ。「やってみると、視界が開けて自分の可能性が広がった感じがする」と満たされた笑顔で語る彼を見ながら、三間は夢を追う蒼真に刺激され、「新しい挑戦をしていかないと」と思うのだった。

蒼真は、完成させたジャケットのデザイン案を友人に送ったのだが、なかなか返事が来ず、バイト中も落ち着かない様子。「それでOKかどうか、迷ってんじゃねーの?」と言った瞬の言葉に、「気に入らなかったけど、気を使って、返事に困ってるのかも…」と不安になる蒼真。

■「何からツッコめばいいの?笑」

その時、やっと返事が。だが、スマホのポップアップ通知に表記されたメッセージは「ねえ笑笑 何からツッコめばいいの?笑」。蒼真はショックだった。自分なりに頑張って自信もあったのに、この言われよう…。彼はユニフォーム着替えるのも忘れるほど傷心状態で、カフェを後にした。

「何がダメだったんだろう…」。ヘコみながらも、「ダメだった点を聞いて、次に生かさなければ」と、トーク画面を開いた蒼真。そこには、デザイン案ではなく、瞬が愛犬のさくらを連れて決めている写真が…。「デザイン案」と言って、かっこつけた高校生と犬のツーショットが送られてきたら、誰だって「何からツッコめば~」と言うに決まってる。蒼真は大焦りで、正しい画像を送り直し、「どんな間違い!?」と自分にツッコみ、気が抜けたように笑いながら、ベンチに倒れこんだ。

■「おい蒼真!立て!」

そこへ、瞬が通りかかった。先程、店での蒼真のただならない様子を心配していた瞬は、ベンチに倒れこんでいる彼に「おい蒼真! そんなトコで寝てんな! 立て!」と檄を飛ばした。瞬は蒼真より年下だが、いつも彼を励まし、力を与えてくれる。蒼真は、ドジのおかげで本当に素晴らしい友達ができた。

瞬の言葉に「分かってるよ…」とつぶやき、蒼真は起き上がった。まだ揺るがない自信を持てるほど、経験も実績もないけど、立ち上がらなきゃ始まらない。彼はそう自分に言い聞かせた。と同時に、友人から「確認したよ」と返事が届いた。

おそるおそるトーク画面を開いた蒼真。すると、続けて「最高!これ大好き!」とのメッセージが彼の目に飛び込んできた。「大好き」という言葉をかみしめるように、メッセージを見続けていると、「四季くんにお願いしてよかった!」というメッセージも入ってきた。認めてもらえた。蒼真はうれしくて胸がいっぱいに。そして、笑顔が戻った蒼真を見て、瞬も安心するのだった。

■小さな自信を積み重ね始めた蒼真

帰宅後、爽太にもデザインを見せアドバイスを求めたが、「直すところはない」と言われた。爽太は「昔から蒼真が作るものが大好きだった」と言い、いつも相手のことを考える彼に「それってすごいこと」と告げた。

蒼真は、「“誰かに認めてもらえた”という小さな自信を拾い集めて、大事に持っておこう」と、幸せをかみ締めるのだった。Twitterには「蒼真くん、よかったね」「嬉しいね」と、彼に寄り添い、自分のことのように喜ぶコメントが次々に書きこまれた。ドラマの世界観と同様に、視聴者も優しさが溢れていて、平和で幸せな気持ちになった。

◆文=鳥居美保/構成=ザテレビジョンドラマ部

CDジャケットのデザインを頼まれ、はりきる蒼真(川西拓実)/「クールドジ男子」第11話より (C)那多ここね/SQUARE ENIX・ドラマ「クールドジ男子」製作委員会