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ルービックキューブに挑戦して、全面を揃えることができずに諦めてしまった人も多いのではないだろうか。このほどアメリカ在住の21歳の男性が、ルービックキューブを「3.13秒」で6面揃え、世界記録を更新した。男性は自閉症を抱えており、ルービックキューブをセラピーの一環として始めたという。『Guinness World Records』などが伝えている。

現地時間6月11日、米カリフォルニア州ロングビーチで開催された「プライド・イン・ロングビーチ2023」でルービックキューブの世界最速記録が更新された。「3.13秒」という驚異的な記録を樹立したのは、韓国系アメリカ人のマックス・パークさん(Max Park、21)だ。

大会の様子はマックスさんが自身のYouTubeチャンネルで公開したが、まずは深呼吸して緊張気味のマックスさんが映っている。そして彼は、記録測定前に与えられた時間内で3列×3列×3列の配置を確認した。測定がスタートすると、マックスさんは瞬時にキューブを回転させ、あっという間に完成させたのだ。その瞬間、会場では歓声が沸き、誰もが興奮していた。

今回の新記録は、2018年に中国のユーシェン・ドゥさん(Yusheng Du)が達成した「3.47秒」を0.34秒縮めたことになる。『Guinness World Records』は、マックスさんを新記録保持者として正式に認定した。

なおマックスさんの記録達成は、今回が初めてではない。すでに4×4×4、5×5×5、6×6×6、7×7×7のルービックキューブの世界最速記録も保持しており、マックスさんはルービックキューブの公式アンバサダーを務めている。

そんなマックスさんがルービックキューブを始めたのは、自閉症とうまく付き合うためだった。2歳の時に自閉症と診断されたマックスさんだったが、両親は息子のためにルービックキューブを与えてみることにした。そしてパズルがマックスさんの助けになることに気付いたという。両親はルービックキューブの大会を一種のセラピーとして活用し、マックスさんに指さしや列に並ぶこと、順番を待つことなどの社会的なスキルを教えてきたそうだ。

マックスさんは、2020年のNetflixドキュメンタリー番組『スピードキューバーズ: 世界を見据えて(原題、The Speed Cubers)』に出演し、チャンピオン仲間で親友のフェリックス・ゼムデグスさん(Feliks Zemdegs)と共演したことで、世界的に注目されるようになった。マックスさんの父シュワン・パークさん(Schwan Park)は「Netflixに出演したことでできたマックスのファンが手を差し伸べてくれて、マックスの新記録達成をとても喜んでくれました。何人かのファンは泣いて喜んでくれたようです」と話した。

今回のマックスさんの新記録が多くのメディアで報じられると、「マックスの成長には驚かされる」、「おめでとう、マックス! あなたがこのために懸命に頑張ってきたことはみんな知っているし、本当に優勝に値するよ!」といった祝福のコメントが多数あがっている。

画像は『Guinness World Records 2023年6月14日付「Max Park makes history by solving cube in fastest time ever」』『max park 2023年6月12日付Instagram「WR 3.13」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)

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