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 鳩愛好家の間では、選択的繁殖や交配を経て、特徴的でスタイリッシュな鳩の品種が次々と登場しているが、SNSで最近注目を集めていた鳩はかなり特徴的だ。

 適当なコマンドでAIが自動生成した?空想上のクリーチャーを具現化した?と思うほど、町でよく見かける鳩とは大違い。大きく膨らんだ胸と長い脚、足先にはヒレのように長い毛が生えている。

 だが実際にこの鳩はちゃんと実在する。イギリス原産の「イングリッシュ・ポウター」という家畜化された品種で、本来、害虫駆除目的で飼われていた鳩が品種改良されたものだそうだ。

 エグい外見に反して、性格は人懐こくて飼いやすいことから、一部の鳩愛好家にはと手も人気なんだそうだ。

【画像】 二度見確実!?奇妙な外見のイングリッシュ・ポウター

 TikTokで、イギリスの鳩ブリーダーによってシェアされた鳩が、ユーザーらの注目を集めた。

 なかには、AIが自動生成したに違いないと確信しているユーザーもいるようだが、正真正銘実在する鳩だ。

 「イングリッシュ・ポウター」と呼ばれる品種のこの鳩は、ぷっくりと膨らんだ胸と長い脚を持つのが特徴だ。

 その脚の長さから、世界で最も背の高い鳩としても知られているようだ。

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イングリッシュ・ポウターの起源は16世紀

 イングリッシュ・ポウターの起源は、16世紀にさかのぼる。

 もともとは害虫駆除目的で飼われていた鳩を、その特徴的な外観をさらに際立たせるため、品種改良がなされ、特別な姿になったと伝えられている。

 イギリスの博物学者ウィリアム・ベルンハルト・テゲットマイヤーによれば、それは複数の鳩の選択交配をしたことによる結果だという。

 とにかく、見た目が一般的に見慣れている鳩とはかなりかけ離れていて、それぞれの個体で異なる色とパターンを持っている。

 基本的な色は黒、青、赤、白などだが、その上に異なる模様が散らばっている。これらの模様と色彩は、個々の鳩が持つ独自の魅力となる。

English Pouter Ivica Pintarić

性格は人懐っこく愛好家に人気のペット

 イングリッシュ・ポウターは、家畜化された鳩の中で特にクリーチャーめいており、その外見が注目されている。

 だがその性格は非常に人懐っこくて社交的で、飼い主との交流を楽しむ傾向があるため、鳩の愛好家に好まれ、ペットとしても人気のようだ。

 体長約35-40cmの大きさを持つこの鳩は、比較的広い飼育スペースが必要で、適切な飛行時間と運動も必要とされる。

 脚と胴体のバランスが、鶏と鳩を合わせたようでどうにも奇妙だけに、最近SNSで注目を集めた動画には、「チャド鳩」、「ミュータント鳩」、「ボディビルダー鳩」など、独創的なニックネームで呼ぶコメントが相次いだという。

 ちなみに、見た目がユニークな鳩は他にも存在する。

 顔が小さくて大きく飛び出た目を持つブダペスト・ショート・フェイスド・タンブラー巻き毛フリルバック鳩、メタリックレインボーカラーが美しいミノバトも、なかなか個性的でおもしろい。

References:Mutant Pigeon With Puffed-Out Chest and Long Legs Baffles Internet/ written by Scarlet / edited by parumo

 
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大きく膨らんだ胸とヒレのような足。AIが生成したクリーチャーのような鳩が実在していた!