レアル・ソシエダ所属の日本代表MF久保建英に対し、ナポリが関心を寄せているようだ。24日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』やスペイン紙『アス』が伝えている。

 2022-23シーズンのセリエAで序盤から好調を維持し、33年ぶり3度目のスクデット獲得を成し遂げたナポリ。チームを栄冠に導いたルチアーノ・スパレッティ監督が退任し、リュディ・ガルシア新監督の下で“王者”としての再スタートを切ることとなった同クラブだが、今夏に懸念されているのが主力選手の流出。得点源のナイジェリア代表FWヴィクター・オシムヘンや、最終ラインの主軸である韓国代表DFキム・ミンジェには、かねてから移籍の噂が絶えない。

 そんな中、2019年夏からナポリに在籍しているメキシコ代表FWイルビング・ロサノにも退団の可能性が浮上。右ウイング(WG)を主戦場にここまで公式戦通算155試合に出場し30ゴール17アシストをマークしている同選手に対しては、サウジアラビアからの関心が明らかになっており、一部では匿名のクラブと既に個人合意に達しているとも報じられている。

 こうした状況を鑑み、ナポリはロサノの後釜探しに着手。右WGを中心に複数の攻撃的ポジションをこなせる人材の獲得を検討しているという。今回の報道によると、加入初年度のレアル・ソシエダで公式戦44試合出場9ゴール9アシストと躍動した久保も獲得候補としてリストアップされている模様。ナポリは、22歳の日本代表戦士の才能や能力だけでなく、推定の評価額が2000万ユーロ(約31億円)と比較的コストが低い点も評価しているとのこと。また、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長は、アジア市場への参入やスポンサー確保の観点を考慮し、同地域での知名度が高い久保の獲得に以前から興味を示していたようだ。

 ファン投票による年間最優秀選手MVP)に選出される活躍を見せ、レアル・ソシエダチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に大きく貢献した久保。果たして、今夏にサン・セバスティアン(レアル・ソシエダのホームタウン)を離れ、セリエA王者に加わることになるのだろうか。なお、ナポリは久保のほかに、ビジャレアル所属のスペイン代表FWジェレミ・ピノにも関心を寄せているようだ。

ナポリが久保建英の獲得を検討か [写真]=金田慎平