日本最大級のライブ配信アプリ「17LIVE」が主催する、バーチャルとリアルが融合した未来型ライブイベント「MIRAI STAGE〜 Virtual×Real MUSIC LIVE in “harevutai”〜」が、6月23日に東京・harevutaiにて開催された。

【写真】「MIRAI STAGE」に登場した“猫耳&毒舌”のギャップがかわいらしいVライバー・むらゆき

■バーチャルとリアルが融合したライブイベント「MIRAI STAGE」とは

さまざまなライバー(配信者)が活動するライブ配信アプリ「17LIVE」。なかでも歌や演奏がメインの音楽配信は人気ジャンルのひとつ。「17LIVE」では、これまでも「大型フェス出演オーディション」や「地上波テレビ番組のスペシャルテーマソング歌唱&番組出演オーディション」など、さまざまなコラボイベント通じて、ライバーがアーティストとしても活動の幅を広げられるような施策が実施されてきた。

今回開催された本イベントが掲げるテーマは、リアルとバーチャルの融合。今年4月に「17LIVE」アプリ内で開催されたオンラインイベントを勝ち抜いた、Vライバーとイチナナライバーそれぞれ上位5名がステージに出演し、最新鋭の技術によるバーチャルとリアルのスペシャルコラボステージなどが展開された。

■Vライバーとイチナナライバーが歌で会場を彩る

トップバッターを飾ったのは、Vライバーのはいぴんぐモナカシティポップな「Call Me」で、会場を不思議な空間へと包み込んでいた。はいぴんぐモナカは「兄妹で活動していたのですが、残念ながらお兄ちゃんは昨年、癌による闘病生活の末、亡くなってしまって、この場所には来られなかったんですけど、こうしてみなさんの前でライブできたので、お兄ちゃんも喜んでいると思います。聞いてくださってありがとうございます」と涙ながらに語ると、客席からは温かい拍手が贈られた。

妖艶な楽曲で跳ね回るようなダンスを披露した栗生みなは、ライブの感想を求められると「もう一回やりたいぐらい、すごく楽しかった」とニッコリ。続けて「リアルライバーとしては一発目だったんですけど、Vライバーさんとのコラボは私自身も初めてで、刺激的でした。本当にありがとうございます」と感謝を口にし、ステージをあとにした。

声優・堀江由衣の楽曲「スクランブル」を歌唱したVライバーのむらゆきは、リアルバンドによる演奏とバーチャル映像によるダンスを融合させたステージングで会場を魅了。「ライブは初めてです。緊張でぐるぐる回ってしまいました」とライブの感想を話した。

真っ赤なスポットライトに照らされたステージ上には、ピアニストライバーのとよぴが登場。「Vライバーとの共演ということで、客層を見て敢えてゲーム曲を選びました」とのことから、ゲームファイナルファンタジーVより「ビッグブリッヂの死闘」を演奏した。とよぴは「Vライバーさんの想いってすごく強いんだなって思いました。とにかく憑依したVライバーの歌声っていうのを、みなさんにも楽しんでいただきたい」と呼びかけていた。

お題を元に即興で作曲配信を行うVライバーの小鳥遊音彩は、「音声をオフにして17LIVEのアプリを開いてください。音彩にお題をください。そしたら即興で作曲します」と、リアルタイムで作曲を披露。ラストに、リスナーに向けた楽曲「手紙」を歌い上げると、「初めてお会いした方も、このステージに立たせてくださった方も、音彩を見つけてくれてありがとうございます。これからもいっぱい食べていっぱい奏でるぞ!」と感謝を伝えていた。

■Vライバー・イチナナライバーそれぞれの魅せ方で会場を盛り上げる

6人目は、歌手として活動する加藤結愛(かとぱん.)。実はこの日を最後に、17LIVEからライバーとして卒業するとのことで、歌唱後のステージでは「(力を)出し切りすぎて泣きそうです」と涙する場面も。加藤は「いけるところまではやりきりたい。ここまでたくさん応援してくださってありがとうございました」とコメントを残した。

Vライバーの御珠すずは、じんこと自然の敵Pが作詞・作曲をした「夜咄ディセイブ」を含む、全3曲を披露。緊張していたそうだが、「めちゃめちゃ楽しいですね。ギリギリまで楽しんで観ていたんですけど、自分の番が近づいてきて段々と様子がおかしくなっちゃいました(笑)」と笑顔をみせていた。

イベントもいよいよ終盤。声優として活動することを志しているikura丼は、「今日は私の大好きなアニメイトさんの真横で、こんなにステキなステージに立ててうれしいです」と一言。ステージ終了後に、MCから「圧倒的な経験値とスキルフルでした」と絶賛されると、ikura丼は「いえ、まだまだ駆け出しの新人アイドルなんです」とボケて、笑いを誘っていた。

Vライバーの紅咲るうは、Adoの「新時代」や陰陽座の「甲賀忍法帖」などを含む全4曲を歌唱。MCからイベントの感想を尋ねられると「今年の8月で17LIVEは2年目になるんですけど、こういうオフイベントは初めて。みんなの様子を見ながら歌えたので楽しかったです」と喜びをあらわにしていた。

ソロステージのラストを飾ったのちかMartinは、リリースしたばかりのオリジナルソング「私のドッペルゲンガー」などを歌いあげると、「みんなの温かい声援と、私のことを知らない人が笑顔でいてくれたので緊張が解きほぐれました」と安堵の表情。リスナーからライバーへと転身し5年が経ったことから、「初のステージなので、ここに立つことに重みをすごく感じました。何のスキルもなかった私がみなさんから応援してもらえる立場になったので、絶対に成功させようと思っていました」と心境を吐露していた。

■リアル×バーチャル スペシャルステージも見逃せない

そして、リアルとヴァーチャルの融合をテーマに掲げるイベントならではの、コラボステージもお披露目された。Vライバーの御珠とikura丼のふたりによるステージでは、お互いに声をかけながら「千本桜」を熱唱。MCから今後もコラボしたいか問われると、ikura丼は「やりたいですよ!」と即答し、御珠も「逆にいいんですか!?」とリアクション。オフラインならではのライブ感満載なやり取りに、客席からも声が上がっていた。

本日の大トリは、Vライバー紅咲と、ちかMartinによるコラボ。Whiteberryの「夏祭り」をパフォーマンスした。浴衣に衣装チェンジした、ちかMartinは「リハーサルでは覚えられなかったんですけど、最後まで歌いきれてよかったです」と息も切れ切れにコメント。紅咲は「最後の最後で初のコラボでした。普段から和装なんですけど、サプライズで浴衣で来てくれたのでうれしかったです」と微笑んでいた。

最後にMCが「この企画が次回も予定されているようなので、みなさんもぜひ奮ってご参加ください」と呼びかけ、イベントに幕が下ろされた。

MC・遠山大輔/撮影=鳥羽竜世