日本代表MF三笘薫が所属しているブライトンが、アヤックスに所属しているガーナ代表MFモハメド・クドゥスに関心を示しているようだ。移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏が報じている。

 ブライトンは2022-23シーズンのプレミアリーグを6位でフィニッシュ。翌シーズンのヨーロッパリーグ(EL)出場権を手にしたが、新たな1年に向けて中盤の刷新を余儀なくされている。クラブの“10番”を背負い、2022-23シーズンのプレミアリーグ35試合に出場して10ゴールを挙げたアルゼンチン代表MFアレクシス・マック・アリスターは、今夏の移籍市場でリヴァプールへの完全移籍が決定。イギリスメディア『BBC』によると移籍金は3500万ポンド(約64億円)ほどで、ボーナスを含めると最大5500万ポンド(約100億円)まで上昇する可能性があるという。また、同シーズンのプレミアリーグ全38試合中37試合に出場したエクアドル代表MFモイセス・カイセドについても、チェルシーを筆頭にイングランド国内のビッククラブが熱視線を送っている。今夏の移籍は避けられないという見方が強い。

 このような状況の中、ブライトンは新たな戦力としてクドゥスの獲得を画策しているようだ。既にブライトンは今夏の移籍市場で元イングランド代表MFジェイムズ・ミルナーとドイツ人MFマフムド・ダフードの獲得を発表している。前者は2022-23シーズン限りでリヴァプールを、後者はドルトムントを退団していたため、両選手ともにフリートランスファーでの加入だ。中盤を本職とする2名の経験豊富な選手を迎え入れたものの、ブライトンの戦力強化はこれで終わらなさそうだ。

 ロマーノ氏によると、ブライトンは今夏のトップターゲットとしてクドゥスの動向を追っているという。現時点でオファーは提示していないものの、今後具体的な動きに発展する可能性が高いようだ。なお、ブライトンアタランタに所属しているオランダ代表MFトゥーン・コープマイネルスにも関心を示しているものの、こちらも現時点で交渉には発展していないと報じられた。

 現在22歳のクドゥスは母国クラブを経て2018年夏にデンマークのノアシェランに完全移籍加入。欧州上陸から2年後にはアヤックスへのステップアップを果たした。加入後2シーズンは負傷に悩まされる時間も少なくなかったが、今シーズンはアヤックスに欠かせない主力に定着。筋肉系のケガでわずかに離脱した期間こそあったものの、公式戦42試合のピッチに立って18ゴール6アシストという結果を残した。

 FIFAワールドカップカタール2022でもガーナ代表の一員として全3試合にスタメン出場し、韓国代表戦での2ゴールなどインパクトを残したクドゥス。アヤックスとの現行契約は2025年夏までとなっているが、4月には契約延長を拒否したことも報じられた。中盤に加えて右サイドの2列目でも高いパフォーマンスを見せる22歳は、今夏にプレミアリーグ上陸を果たすこととなるのだろうか。

アヤックスで充実のシーズンを過ごしたクドゥス [写真]=Icon Sport via Getty Images