広末涼子とフレンチシェフ・鳥羽周作氏のW不倫が連日、波紋を呼んでいる。中でも、広末が書いたとされる「交換日記」は、2人が男女の関係にあったことを連想させる文言もあり、ネット上でも話題に。
これらが不貞行為の証拠になる可能性はあるのか、弁護士に聞いてみると…。
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■赤裸々な思いが込められた「交換日記」
「交換日記」が拡散されたきっかけは、6月15日発売の「週刊文春」の報道だ。同誌は、広末と鳥羽氏が手書きのラブレターや交換日記のやりとりをしていたこと、実際に広末が送ったとされる直筆の手紙を掲載。
手紙には、「出逢ってくれて、会ってくれて、合ってくれて、くっついてくれて、入ってくれて、泣かせてくれて、きもちくしてくれて…（中略）心からのありがとう」と、鳥羽氏に対する赤裸々な思いが綴られていた。
2人が男女の仲にあったことを連想させるワードもあり、ネット上では「この手紙あれば、離婚裁判で不貞行為の証拠になりそう」という声もあがっている。
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■交換日記は不貞行為の証拠になる？
仮に、離婚訴訟になった場合、「交換日記」は不貞行為の証拠になるのか。レイ法律事務所の浅井耀介弁護士に話を聞いた。
浅井弁護士は、交換日記だけで不貞行為が認められるとは限らないと指摘する。
「裁判において、『不貞行為』が認められるためには、両者が『肉体関係をもったこと』が重要となります。交換日記だけでは、両者の間に肉体関係があったことまで推測できない可能性もあります。たしかに、交換日記内には、『入ってくれた』『きもちくしてくれた』のように、両者に肉体関係があったことを推測させるような記載もありますが、『ただ抱き合っていただけ』と言われれば、その言い分も必ずしも不合理とはいえないでしょう」（浅井弁護士）。
これだけ生々しいやりとりがあるのに、不貞行為だと認められないのか。そう思う人もいるかもしれない。裁判所は「不貞行為」に関して、どんなことを重視するのか。
「実際の裁判でも、2人で食事に出かけたり、抱き合ってキスしたりするだけでは『不貞行為』に該当しないと判断されたケースが複数存在するほど（東京地裁平成28年12月28日付け判決、東京地裁平成27年10月13日付け判決）、裁判所は『不貞行為』の認定に際して『肉体関係の有無』を重視するんです。このような明確な基準がなければ、人によって『どこからが不倫（浮気）か』という線引きが曖昧となり、法的安定性が害されるためです」（前出・浅井弁護士）。
■「肉体関係を推測させる証拠」
広末に限らず、不倫の証拠というと、浮気相手とのLINEやメールのやりとりが思い浮かぶのでは。パートナーがLINEやメールで異性と疑わしいやりとりをしていた記録は、不貞行為の証拠になるのだろうか。
前出の浅井弁護士は、不倫裁判において有力な証拠となるのは、やはり「両者の間に肉体関係があったこと」を推測させる証拠だと強調する。
「その意味では、LINEやメールの記録だけでは、『両者の間に肉体関係があったこと』まで認定されないケースも多いです。例えば、平成25年3月15日付け東京地裁の判決では、『（両者の間で交わされた）メールに性交又は性交類似行為を示唆するような表現が多数あるからといって、（両者が）実際にこれらの行為に及んでいたと断定することは躊躇される』と判示されています」（前出・浅井弁護士）。
では、不貞行為の証拠と認められる可能性が高いのは、どんなものなのか。「『二人が一緒にホテルに入室している写真』などは、『両者の間に肉体関係があったこと』を推測させる有力な証拠となり得ます。裁判においては、ホテルに二人きりで滞在している以上、性交渉が持たれたものと推認することが合理的である、と判断されることが多いためです」（前出・浅井弁護士）。
■今回の広末のケースを総合すると…
「交換日記」だけでは、必ずしも不貞行為が認定されるとは限らない。ただ、一連の「文春」の報道では、ツーショット写真ではないものの、広末と鳥羽氏が高級ホテルで密会する様子もキャッチしており、14日には広末、鳥羽氏双方がW不倫関係にあったことを認め、謝罪している。
その辺りを鑑みて、前出の浅井弁護士は、「交換日記以外の証拠が存在することや、そもそも当事者が不貞行為の事実を認めていることなどから、最終的には『両者の間に肉体関係があったこと』が認定され、『不貞行為』が認められる可能性が高いと思います」と推察する。
「浮気相手とのLINEは証拠にならないし、大丈夫」と高をくくらず、大切なパートナーを裏切るような行為は慎まなければならない。
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