アーセナルが、アヤックス所属のオランダ代表DFユリエン・ティンバーの獲得に前進しているようだ。26日、『テレグラフ』や『ガーディアン』など複数のイギリスメディアが伝えている。

 2022-23シーズンのプレミアリーグを2位で終え、久々にチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得したアーセナル。今夏の移籍市場では戦力拡充に向けた動きを活発化させており、すでにチェルシー所属のドイツ代表FWカイ・ハフェルツの加入が決定的に。さらには、ウェストハム所属のイングランド代表MFデクラン・ライスサウサンプトン所属のベルギー代表MFロメオラヴィアの獲得に乗り出していることが明らかになっている。

 そうした中、今月に入り関心が明らかになったのが、センターバック(CB)と右サイドバック(SB)を主戦場に活躍している22歳のティンバー。所属するアヤックスではすでに公式戦121試合に出場しており、近年はオランダ代表でも主力に定着している。既に選手本人と個人合意に達したとも報じられているアーセナルは、先日に3000万ポンド(約55億円)相当のオファーを提示。しかし、5000万ポンド(約91億円)程度を要求しているアヤックスがこれを拒否し、合意には至らなかった。

 今夏の獲得を諦めないアーセナルは、その後もアヤックス側との交渉を継続。報道によると、北ロンドンの名門は今週中の取引成立を目指しており、既に4000万ポンド(約73億円)を超える金額の2度目のオファーを提示したようだ。アヤックス側の返答は明らかになっていないが、『テレグラフ』によるとアーセナルの交渉関係者は取引成立に自信を深めているとのこと。また、移籍市場に精通するジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏は、ティンバーアーセナル2028年夏までの5年契約で個人合意に達していると前置きしつつ、クラブ間での交渉も合意に近づいていると指摘している。

 今年4月の記者会見で「オランダ代表では、海外でプレーしている選手たちとよく話すし、自分もいつかその一歩を踏み出したい」と、将来的な国外への移籍願望を明かしていたティンバー。果たしてアーセナルで“海外キャリア”をスタートさせることになるのだろうか。今後の交渉の行方に注目が集まる。

アーセナルが獲得を狙うティンバー [写真]=Getty Images